▽ (4/4)
いつものアラームで目が覚める。あの後泣き疲れて寝たのか私……それにしっかり二日酔いみたいだ。
「頭痛いー………」
いつもは一緒に寝ているはずのエースが居ない。まあ、流石に居ないか……とりあえず顔洗おう…
顔を洗ってビックリする。
「スッゴい顔……」
目はパンパンに腫れている。しかも真っ赤。
「仕事行けるかなあ…」
「今日は休めるなら休んだ方がいいんじゃねぇかい?それは酷いよい」
化粧でどう誤魔化そうか考えているとマルコさんが少しからかいながら言う。
「あーおはようございます……」
ちょっと昨日の今日なんで気まずい……
「気分はどうだ?落ち着いたか?」
出来れば触れてほしくなかった…
「あーまあ、あまり良くないです……」
そう言うと「だろうよい」と笑うマルコさん
「まあ、エースの気持ちも分かってくれよい…」
“エース”って言葉に思わずビクッとする
「あいつもかっこつけだからなあ…あんま***にカッコ悪い所見せたくなかったんだと思う」
マルコさんの言葉に?ってなる
「あいつは会社ですげぇ期待されてるのは知ってるだろい?期待されればされるほど、プレッシャーがすげぇみたいなんだわ。少しの失敗でもエースの事を良く思ってねぇ奴等からの文句がすげぇのよ、また」
「………………………」
「結構ギリギリまで来てたんだと思うよい。あいつが***の事を嫌いになったのはねぇよい。あいつ、いっつもお前の話ばかりしてたからな」
“そりゃあ、うざってぇくれぇにな”ってマルコさんが笑いながら言うもんだから少しつられて笑ってしまった
「俺もサッチも***の事気に入っているからな。いっつもエースん家で飲もうつっても、俺等にお前を会わせたくなくてなかなか連れてきて貰えねぇんだよい。お前の酔ってる顔はいつも以上に可愛くて、他の野郎には見せたくないんだと」
マルコさんの言葉に顔が熱くなる
「だから昨日機嫌悪かったのも、大方サッチと仲良くしてんのが、気に入らなかったんだろうよい。
そうだろ?エース?」
マルコさんが、ニタァと笑いながらドアの方を見て言う。私も見てみると寝起きのエースが居た。
「全部言うなよ…」
「お前が何も***に言わねぇのが悪い。あんま***泣かせると俺が貰うぞ」
そう言うとマルコさんはリビングの方へと行ってしまった。何か軽く爆弾落とされた気がするけど……てかエースと2人っきりはまだ気まずいから辞めてほしいんだけど…
そう考えているとエースが“***”と私の名前を言う。恐る恐るエースの方を見る。
「悪かった!!」
腰を90°に曲げてエースが謝る。急な事に頭がついていかず、反応が出来なかった。けどエースは私の反応を確認もせず続けて言う。
「俺、***に甘えてた…夜、家に帰るの遅くてもなんも言わねぇしいいだろうって…会社でのイライラを***に八つ当たりしそうで怖くてあまり近づかなかったんだ。こんなんカッコ悪ぃって思って。マルコや、サッチと仲良くするのは嬉しいけど***取られたくなくて…」
必死に言うエース。何かこんなエース久々に見るな…
「だぁぁぁぁぁ!!!上手く言えねぇけど、すげぇ好きなんだよ***の事………好きだから弱ってる所見せたくなくて…寂しい思いさせて悪かった!」
また頭を下げるエース。スーッと心が軽くなる
「エース…私はエースの事好きだからどんなエースも見たいの」
私の言葉に顔をあげるエース
「好きだからエースを支えてあげたいの。どんなエースも好き。だから私の前だけでもいいから無理しないで?」
そう言って軽くキスをする。するとエースが仕返しとばかりに痛いくらい抱き締めてくる。
「ほんとにごめんなあ……」
「もういいよ!私もちゃんと言わなくてごめんね?」
「お二人さん朝から仲良く抱き合っているけど***ちゃん会社大丈夫?」
抱き合っているとサッチさんの声でハッと気付く。もう家を出ても間に合わない時間だ。
「うし、***!もう行っても遅刻だし休めよ!久々にデートしようぜ!」
「簡単に言わないでよ……。…………けど久々にエースとデートしたいから電話してきます…」
そう言うとエースが笑った。
- どんな貴方も好き -
おい!マルコ!!***と俺はラブラブだからな!
***に手ぇ出すなよ!!
わかってるよい
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