▽ 君だけには誤解されたくない
「んー…」
昨日の酒が抜けきってないみたいで体がダルい…水でも飲もうかとベットから降りようとした時、異変に気付いた。
あれ、俺何でサッチと寝てんだ…!?昨日普通に飲んでたよな?え?なんで?しかも何で丁寧に二人してベットで寝てるんだよ…!!
そう精一杯昨日の事を思い出してると扉が開いた
「エース隊長ー!早くしないと朝ごはんなくなっ………」
俺とサッチを見て黙る***。
バタン
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! せめて何か言って***さん!?何も言われない方が怖いから!
ドキドキしながら食堂に行き、***を見つける
「あのー***さん??」
「……………何ですか?隊長。安心して下さい。朝の事は誰にも言いませんから。」
え、全くこの子こっち見てくれないんですけど!
「いや、***朝のは誤解だ!!」
「……私は人の性癖にまで口は出しませんので」
あ、絶対この子勘違いしてるよね?折角この前までいい感じになった所なのによ!なんで!?
どうしたら***がこっちを見るか、誤解か分かってくれるか、俺はない頭で考えた。
「俺は女が大好きなんだ!!」
精一杯言うと***は顔を引きつりながら
「………エース隊長、堂々とチャラ男発言とは引きます」
そう言うと食堂を出る***
…………え、俺間違えた!?何でさっきよりも怒ってんの?パニクっているとサッチが笑って食堂に入ってきた。
「完璧に誤解されてんな、エース」
「どうしてくれんだよ…折角いい感じになってきた所だったのによ!!」
すまねぇすまねぇっと気のない謝りをするサッチ。すまねぇじゃねぇよ、どうしてくれるんだよ!好きな女にホ、ホモって誤解されるのがどんなに悲しいか分かるか!?
考えこんでいると***が近づいて来た。
「エース隊長、冗談です。ちょっとサッチ隊長と悪戯しちゃいました」
可愛いらしく笑顔で言う***。そして今一状況が分かっていない俺。
「最近エースの盗み食いがヒデェからな!***とエースこらしめようって話してたんだ。ねぇ?***ちゃん」
語尾にハートを付けるように言うサッチにそれに頷く***。
「なんだよ…冗談かよ……」
「ふふふ、ビックリしました?」
「……かなりな」
「作戦大成功だっ!けどエース隊長の堂々のチャラ男発言は少しショックでしたけどねぇ」
「ばっ、あれは***にホモじゃねぇって分かって貰うために言ったんだ!!俺はチャくねぇ!」
「何で***ちゃんに誤解解きたかったんだ?エース」
「そりゃあ、***が好きに決まっ……」
そこまで言って思わず止まる俺。顔を真っ赤にしてる***。ニヤニヤしているサッチ。
「邪魔者は消えようとするか〜」
ニヤニヤしながらどっか行くサッチ。あいつ絶対わざとだ!***の方を見てみるとまだ顔を真っ赤にしている。
「あーその……前から好きなんだよ…」
そう言うと小さな声で「私もです…」って***が言うもんだから、思いっきり抱き締めてやった。
ー 君だけには誤解されたくない ー
エース隊長って受け似合いますよね、やっぱり
え、***さん…?
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