私がトリップしたい世界と違う!! | ナノ

▽ プロローグ



ええ、私は馬鹿ですよ?認めますよ?
だってトリップしたくてパソコンの画面に向かって5mも助走を付け飛びこんだ馬鹿野郎ですよ?迷信を信じてこんな事をしたんだもの。
けどそれだけ会いたかったんですよ、私はあの人に。



「なんで江戸じゃなくて海の上なのよぉぉぉぉ!!!!」



現実逃避をするのが趣味と言っていい程二次元が大好きな私。
現実の男?あんなの嘘は付くし、性欲の塊だし……ああ、気持ち悪い。それに比べて二次元のキャラはカッコイイし、性格も男前だし……。
特に好きなのは銀魂の銀さん!!あのやる気のない表情、なのに決める時は決める!そんな銀さんに会いたくて迷信を信じてパソコンの画面に痛い思いをしながら突撃したのに、目を覚ましたら青空!


そしてどこを見ても海!海!海!
そりゃあ、気持ちいい程綺麗な海で…。って、感心している場合じゃなくて!!
見知らぬ船に居ると気付いた時には、目の前には人とは思えない程大きい顔。


「ヴァナタ…誰?」
「いや…あなたこそ人間?」
「失礼な子ダッチャブルネ!!怪しいし牢獄に入れておきなさい」
「あー嘘!嘘です!!とても綺麗な……生物ですね」
「ヴァナタ!そこは女性っていいなさい!」


連れて行きなさいと大きなオカマさんに命令された男達に腕を引っ張られる。
いや、だって、オカマさんの扱いなんて分かんないじゃん!けど、どうしても私の何かが女性と認めたくなかったんだって!!


「つーか離せ!触んな気持ち悪い!」



こんな筈じゃなかったのに!!今頃銀魂の世界でウハウハしている筈だったのに!!



- プロローグ -



出せーっ!!女の子をこんな暗い所に閉じ込めやがって!あのクソオカマー!!!

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