▽ 無条件の愛を誓う
エースと抱き合って居ると、光に包まれたと思うとそこはいつものモビーの甲板に居た。
「帰って…これた…?」
当たりをキョロキョロ見渡してみる。約1週間前に居たモビーだ。帰ってこれたんだ…じわじわと実感してきて嬉しさで泣きそうになる。エースが優しい笑顔でこっちを見ていた。
「おかえり、***」
「ただいま、エース」
ふふっとお互い笑っているとバタバタと足跡が近付いてくる。それは1つではなく沢山あるみたいだ。
「何だ?さっきの光!!敵襲か!?」
これはサッチの声かな?足跡は私達の周りで止まった。帰ったぞサッチ!と呑気な事を言うエース。私もエースの後ろから顔を出すと懐かしい顔ぶれが勢揃い。
「***ちゃん……?」
「ただいま、サッチ」
そう言うと半泣きになるサッチ。普段なら気持ち悪いって言っているだろうけど、今日は少し可愛いく見える。少しだけだけどね!そう思っていると何かがぶつかってきた。
「***ーーーー!!」
「ブッ!ハ、ハルタくん…ただいま」
可愛い顔が台無しになるくらいぐちゃぐちゃになって泣いているハルタくん。思わず頭を撫でる。
「やっと帰ってきたかよい」
「!!マルコ!ただいま!!」
ハルタくんを撫でているとマルコが近寄ってきた。あまり心配させるなよいっと言って今度は私が頭を撫でられる。ぞろぞろとクルーの皆が集まってきて私が帰って来たことを喜んでくれた。
「ただいま!皆!!」
笑顔で言うと皆も笑顔でおかえりと返してくれる。やっぱりここが大好きだ。違う世界から来た訳の分からない私をほんとの家族のように思ってくれる白ひげのクルー皆が。
「皆ほんと大好き!!」
「………俺よりもか……?」
それまで私とクルー達のやり取りを嬉しそうに見ていたエースの思いがけない言葉。
「なんだ、エース。嫉妬してるのか?」
にやにやしながら聞くサッチ。うるせぇっと言い少し拗ね気味のエース。ほんと分かりやすいなあ
「エース!」
「ん?何だ***」
すぅーっと息を吸いクルー達に聞こえるよう言う。
「エース、エースが1番大好きよ!」
そうニコニコしながら言うと一瞬ビックリした顔をしたが、すぐにあの太陽みたいな笑顔でエースも答えてくれた。
「俺も大好きだ!***!!!」
皆がヒューっと冷やかしてくるのもお構いなしにキスをした。やっと見つけた大切な仲間。そして最愛の人。もう絶対離れない。
お母さん、私こっちの世界で頑張るから…エースと幸せになるから見守っていてね………
ー Unconditional love is promised.
(無条件の愛を誓う) ー
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