▽ 君の居ない世界はこんなにも殺風景だった
私が元の世界に戻って1週間はたった。何もなかったのように時間がたつ。けど、私は皆と過ごした生活をエースとの日々を忘れる事が出来ない。けど、何だか世界が殺風景だ。白黒の世界のように。
夢……?そんなはずない。エースから貰った髪止めがあるんだ。そう自分に言い聞かせる。そうじゃないと自分自身が可笑しくなりそうだった
何をしても上の空の私を、同期が気をきかせて飲みに誘ってくれた。正直のる気はしなかった。けど、これ以上同期に心配させたくないのも本音だ。
「***、無理に落ち込んでいる理由は聞かないからさっ…とりあえず飲んで元気出そ?」
「…………うん…ごめんね?心配かけて……」
「そんな事気にしない!気にしない!!」
笑顔で言ってくれるから少し気持ちが明るくなる。二人でよく行く居酒屋で向かおうとすると誰かに手を引かれた。
「え?」
振り替えると元カレだった。同期が居ようが関係なしに元カレが訳が分からない事を言い出した。
「最近元気ないみたいだね……それって俺と別れたから?だったら***、俺とまたやり直さないか?」
ほんとに何を言っているのか分からない。あの可愛らしい子は?上手くいかなかったのか?だから私が落ち込んでいるのもフラれたからだと勘違いをし、こんな事を言うのか?私が何も言えないで居ると同期が「あんたちょっといい加減にしなさいよ」って言っているが聞く耳持たず。私の手を離さず何か言っている。
エース以外の人に触られたくない!
そう思い「離して」と言おうとしたら、聞けるはずのない人の声がした
「俺の女に何触ってんだよ、お前」
そこには居ないはずのエースが居た……
- 君の居ない世界はこんなにも殺風景だった -
エースの声を聞いただけで、私の世界的は色付く
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