▽ 認めたくない現実
♪〜〜♪〜〜♪♪〜〜〜♪
ハッ…………………!!
何だか懐かしい音楽で目が覚める。あれ?ここ白ひげの船じゃない…てかエースと洞窟に来てたよね?ていうか……ここ元の世界の私の部屋じゃん!!
懐かしい音楽の原因は携帯だ。取ってみると同期からの着信。
「…………もしもし?」
「あ、***おはよー。ちゃんと起きてたんだね、良かった。昨日大分飲んでたから心配だったんだよね」
え?昨日??同期と飲んだのなんて何ヵ月も前のはずなのに………とりあえず「また後で会社で」と伝え携帯の画面を見る。日付が同期と飲んだ次の日だ。
「え?………夢オチ…??嘘でしょ………」
夢オチにしてはリアル過ぎる。けど日付は1日しか変わっていない。訳が分からなくなって頭を抱えると何かに手が当たった。
エースから貰った髪止めだ。
それは私が“違う世界”に居たという証拠だ。
「うぅ……エース………皆…」
帰りたくなかった。
出来れば皆と一緒に居たかった。エースともっと思い出を作りたかった。もう元の世界には戻られないと勝手に思い込んでいた。なので街の人に話を聞いても、そこまで考えていなかった
もう皆に、エースに会えないの……?
- 認めたくない現実 -
お願い誰か、嘘だと言って。
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