番外編 | ナノ

最近好きな奴が出来た。

アリスという名で第一印象は互いに最悪。

けど、ある日を境にそれもなくなったわけで。


─────まぁそんなことは今はどうでもいい。

というのもアイツと修行をするようになったはいいが、どこか一線を引かれている気がする。

別にそれが誰に対してもであれば特に気にすることではない。

・・・が、アイツがアカデミーに顔を出す短い時間の中(毎朝とテストの時)で観察をしていると、どうやらナルトとは打ち解けているようだし、シカマル、チョウジ、キバにも“他人”か“友人”かと聞かれれば若干ではあるが“友人”寄りの対応をしている・・・気がする。


「ハァ・・・」

「サスケ君、どうしたの?授業中に溜め息吐くなんて珍しいね」


あぁ・・・そういえば今はアカデミーの授業中だったな。

普段ならばこんなことないのに・・・。

隣に座っている女は「授業ヒマだもんね」だの「サスケ君は頭いいから少しくらい寝ちゃっても大丈夫じゃない?」だのと喋り続けている。

正直どうでもいい。

これがアリスなら・・・いや、アイツだったら授業中に喋ることなんてしないだろうし、そもそも実もない会話なんざしないか。

修行の時だって必要最低限しか話さないしな。

今までのダラダラ喋り続ける女達とは違ってアイツとのやり取りには無駄がない。

まぁそんな淡々とした会話も悪くない(むしろ遣り易くて気に入っている)が、物足りないとも思っている。


─────暫く物思いに耽ているとフとアイツの声が耳に入った。

いつの間にか授業は終わっていたらしく周りが騒がしい。

そういえば次の時間は筆記試験か。

軽く溜め息を吐いてオレはアリスに目を向けた。




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