愛を囁いて








「絳攸…」


なんだ?


「絳攸……」


そんな甘い声、出すな


「絳攸…」


俺の名前を呼ぶな…っ







愛を囁いて





「いい加減にしろ!なんなんだお前は!」



ドキドキとうるさい胸の高鳴りを抑えて
艶やかに微笑みながら髪をいじくる楸瑛を怒鳴りつける。



「好きだよ絳攸」

「…うるさい!」




ちゅ




軽い音を立てて
楸瑛の唇が絳攸の頬に落とされた
触れた部分から火が出そうなくらい熱い




「好きなんだ…君、は…?」

「俺がお前を好きなわけ…っん!?」




言葉を飲み込まれる




「その先は言わせない。普段なら君が意地を張ってるだけだって分かるから大丈夫なんだけどね…」




言葉を切った楸瑛
ねじこまれた舌が絳攸の口内を犯す
水音が室内に響く




「…っは…」

「今日だけは私を拒まないで」

「お前…なんか変だぞ?」




いつになく頼りなく見える楸瑛に絳攸も心配になる。




「絳攸お願い…君の全部を頂戴…?」

「っ…」




チリっとした痛みが首筋に走る
赤い花が花弁を開く




「絳攸、愛してるんだ…」




溢れるくらいの愛をくれるなら
この体ぐらいくれてやる




「俺は、言わないからな。そんな歯の浮く科白…」




言わなくても通じてる




愛してるその気持ち









END


―――――――

相変わらず意味不明

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