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熱のこもった声が、自分の名前を呼ぶ。
合間に吐き出される息も甘く、熱っぽい。
ああ、今日はやる気のようだ―――。
「っふ、んぐっ」
咽そうな声を出しながら静蘭の舌が燕青のペニスを舐めまわし、薄い唇を割って喉を擦り上げているものを銜え込む。
飲み込め切れない部分には指が這わされ、冷たい指から的確な刺激が与えられる。
「んんっ…んむっ、っは、あ」
「静蘭、苦しいなら止めても…」
「っ、うるさい、」
ぎっと睨みつけながらも愛しいもののように再び静蘭の口内に燕青の昂りはしまわれていく。
静蘭が欲情している。
言葉にすると不思議な感じだが、静蘭だって男で、恋人である自分に欲情することだってあるのだと思うと燕青は素直に興奮した。
「んん…っ」
「あ、わり…」
興奮が下腹部に直結したようでどくりと脈打ったものに静蘭が軽く咽る。
咽た刺激すら気持ち良くて、必死になって舐めしゃぶる静蘭が可愛くて。
「…困る…」
静蘭が楽しそうに舐めているのを見るのも楽しいし可愛いが、早く中に入れてガンガンと突き入れたい気持ちが湧き上がってくる
「せーらん、俺そろそろ入れたいんだけど…」
いささか情けのない声でそう告げると、うるさいとでも言うように軽く歯を立てられた。
「…っう」
刺激と軽い痛みに思わず声を上げると、満足そうに笑った瞳とぶつかった。
くそっ、かわいい。
「そんなに俺のが美味しいかよ?」
「いや、マズイ。最悪だ」
「や、じゃあ止めとけよ」
間髪入れずに返された答えに、思わず燕青も突っ込むと静蘭はすっと目を細めた。
静蘭のそういう表情は色気が増して何だか目の毒だ。
そんな色気をまき散らしながら、さらりと
「それでもお前のそんな顔を見るのは気分がいい」
なんて言われたら、元からそんなに持ち合わせていない理性が吹っ切れるのなんて目に見えていて、静蘭の腕を引いて押し倒せば、悔しそうに睨んでくる普段の表情はなく、予想の範疇と言わんばかりに薄く笑っている。
「くっそー!すげえ興奮したけど、なんか悔しい!」
静蘭の手のひらで弄ばれている気分だと嘆くと、静蘭はますます満足気な表情を浮かべ唇を舐めた。
「じゃあやらないのか?」
「やる!やります!」
元気よく返事した燕青が、その勢いのまま静蘭の首筋に顔をうずめてペロリと舐めあげる。
静蘭のことも舐めて気持ち良くしてやるよ。
「楽しませろよ」
そう言い返すに静蘭に、やっぱり今日は積極的な日なのだと感動を噛み締めながら、今日のうちにやりたいことをつらつらと考えていくのであった。
END
女王様静蘭。ここから舐めプレイがはじまる。