ことば















「高杉。お前俺から何か1つやると言われたら何が欲しい?」


「ヅラ」



いうものように突然の桂の問いに、煙管の煙を吐き出しながら高杉は即答した。
桂の表情は変わらない。




「そうか分かった。」




1つ頷いた後桂は出て行った。






ことば







「高杉プレゼントだ。やる。」




数日後、桂が再び高杉のもとへ訪れた。
高杉の脳裏にあの時の会話が蘇る。
無意識に口角が上がっていた。




「ヅラァ。大胆になったじゃねえか」


「?何のことだ?それよりプレゼントだ受け取れ。」




首をかしげながら差し出される袋。
その包みをみて、今度は高杉が首をかしげる。




「?なんで包んである…」




バリバリっと美しい包装など気にせず破いていく。





「ヅラ…お前ぇ…」




箱を開いた瞬間、高杉が怒ったような呆れた声を出した。
桂は少し嬉しそうだ。




「お前の好みが分からなかったのでこの長さと色にした、俺の髪が好きだと言ってたからな」




自慢気に説明するそのプレゼントは鬘。
かぶったらちょうど桂くらいの長さだろう。




「……」




呆れて。
桂のこういう天然なところを失念していた自分に呆れ黙る高杉。
桂がふ、と声を曇らせる。




「高杉…まさかと思うが本当に、その髪の毛が少なくな…」


「なるか!ヅラァ…お前、頭悪いだろ。」




真剣にハゲの心配を始めた桂を一括し、絶対に女用であろう鬘をくるくると弄びながら高杉は一歩前に踏み出した。
頭が悪いと言われた桂は少々ムっとしている。




「人からプレゼントを貰っておいてその態度はなんだ!」


「ククッ、まあいい。俺もお返しをしないとなぁ?」




妖艶な笑いを浮かべもう1歩踏み出してきた高杉に嫌なものを感じたのか、桂が1歩さがる。
瞬時にその手を捉える高杉。
そのまま引き寄せて無理やり唇を合わせる。




「…っん、た、すぎ…!離っ…」




本物の毛に指を絡ませ、貪るように口付けを繰り返す。
徐々に桂の体から力が抜けてきたころ、ようやく唇を離された。
濡れた瞳と唇が妙に色めかしい。




「続きはここでゆっくりとやるぜ?」




そう言って引き入れられた寝室。
多すぎるお返しを桂はたっぷりと貰ったのだった。







End


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初の高桂です!!
高杉の口調が分からない…
人格が別人ですみません。
”お返し”の内容書きたい…(裏書こうかな)



お読み下さってありがとうございます!


2008/6/1






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