違い



親しそうに話す2人の男。
それを見て、ふと顔を曇らせるもう1人の男。



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「静蘭さぁ、藍将軍と仲良くね?」

「何だいきなり」

「や、なんとなく。見てて思った」



静蘭が向う机の下にしゃがみ込み、ふ、と見上げてくる燕青。
突然の質問に静蘭の眉間にしわが寄る。




「別に普通だ。」

「そおかぁ?」

「…何が言いたい…?」



視線を合わせた静蘭に燕青がにニカっと笑いかける。
なんとなく、違和感のある笑顔に静蘭がぴくっと体を揺らした。



「別に、妬けるってハナシ」

「は?」

「俺って心広いけどさ、お前に対してはそーでもないんだよな」

「……自分で言うな…」

「否定はしないんだ?」



どことなく不穏な会話内容と共に2人の距離が縮まる。



「別にそうい…おい!近いぞ!」

「だって近づいてんもん」

「バ……んっ!」



唐突に唇が重ねられる。
心のどこかで予測していたとはいえ少しばかり驚いた反応をする。
その反応を楽しんで、燕青の舌が静蘭の口内に割り込んでくる。



「ふ、ぅんンっ…」

「はは、静蘭色っぽ…」

「誰、が…!」



机越しに深まる口づけ。
その机の距離が少し、もどかしい。



「…、は、お前…いきなり何をする」

「……悪かったな」

「は?」



いつもは謝りなどしない燕青の謝罪に、静蘭が素っ頓狂な声を出した。
あまりに意外だったのだ。




「ごめん。もっかいしてい?」

「…勝手にしろ」

「ん。勝手にする」




そして再び唇が重なり合った。
深く、浅く。
再び唇が離れたとき、静蘭が燕青をまっすぐ見据えて言った。



「お前な…何か勘違いしてないか?」

「何が?」

「藍将軍はただの財布のようなものだ」

「……はは。静蘭ヒッデー」



それってバッタとどっちが上なんだろうな。
と考えながら燕青は心のもやもやしたものが晴れていくのを感じた。







END

≫静蘭なりの慰め方?
あれ、よくわかんない。







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