10000打キリリクありがとうございました! お持ち帰りは本人様だけで。 『檜仙で足舐めネタ』 事の始まりは、俺が仙道にぶつかった事だった。 いつも通り、いつものメンバーが、いつもと同じようにブルーキャッツに集まって騒いでいた。 わいわいと騒がしい中、なんとなくの振り返りざまに、俺の腕が仙道の肩にぶつかってしまった。そのまま仙道はバランスを崩して地面に崩れ込むように倒れる。 それを見た周りのやつらは「仙道どんくせぇ!」と声を上げて大笑いしていたが、座り込む仙道の様子はどこかおかしかった。 普段ならすぐに立ち上がり、笑っている奴らやぶつかった俺にまくし立てるように文句をいう筈なのに。 「悪かったな、大丈夫か?」 手を差し出し、俯く仙道の顔を覗き込むと、仙道は思いの外青ざめた顔をしていた。 「……ひねった」 *** とりあえず立ち上がれない仙道を抱き上げ、椅子に座らせる。 足の状態を見てみなければ、と思い靴を脱がそうと左足首を握れば、仙道は顔を歪めて「いたいっ」とらしくない声を上げる。よく見れば若干涙目だ。それは普段の仙道からは想像もつかないくらい弱々しい姿だった。仙道には悪いが、可愛い所もあるじゃないかと思わず口の端が上がってしまう。 すると仙道に「何笑ってんだ」と右足で肩を蹴られた。 悪い悪いと笑いながらとりあえずゆっくりと優しく両方の靴と靴下を脱がす。 「……腫れてるな」 左の足首が腫れているのは一目瞭然だった。 真っ白い右足に比べ、左足首は赤くなってしまっている。 「最悪だ……」 仙道は本当に嫌そうに深いため息をつく。 「うわ、痛そう……大丈夫か?」 仙道の足を見た周りの奴らは、さっきまで笑っていた癖に、今は慌ただしく仙道の心配をする。 そしてふと郷田が「それ、折れてんじゃ……」と呟いた瞬間、事の重大さが分かったかのように顔を青くして「レックス最低!」とぎゃいぎゃいと騒ぎ始める。 そんなバカな。折れていたらこんなもんじゃすまないだろう。騒ぐ程じゃないのは見てわかる。 とりあえず仙道に、病院行くか?とたずねれば、仙道は「いらねえ」と首を横に振る。 その間も周りは煩く、カズに至っては見ているだけで自分の足も痛い気がしてきた、と仙道の足から目を反らす。 「ああ煩い!お前たち、今日はもう帰れ!」 俺はとりあえず応急処置をしてから仙道を家まで送るから。そう言うと、みんなは仙道に適当に声をかけてからしぶしぶという感じに帰って行く。 その中、アミは俺に「ちゃんと責任取りなさいよ」と言い、にやりと笑って帰って行った。 なんなんだ。 「……とりあえず暫く冷やしてから、家まで送っていく」 ビニール袋に氷と水を入れたものを仙道に手渡す。 仙道は椅子の上で両膝を抱え俯き、黙って足に氷水を当てている。 「悪かったな、俺の不注意で」 頭をポンポンと撫で、そう伝えると、仙道は顔を歪めて泣きそうな声で「ほんっとうにみっともない」と呟く。 こんな姿を見られるなんて、仙道のプライドはバッキバキにへし折られているのだろう。 もう一度優しく頭を撫でてやる。 あいつらや俺に見られただけでもダメージが大きいのに、もし他の奴らにこんな姿を見られたら仙道はどうなってしまうのだろう。 「……お前、今日は泊まってけ」 「はぁ?……ちょっ!」 抵抗する仙道を横抱きで持ち上げ、店の奥の住居スペースへと連れていく。 そしてベッドへと下ろし、俺も腰掛ける。仙道の顔はそれなりに不安気で、少しからかうように頬を撫でてやると、仙道の肩がびくりと跳ねた。 「なに、歩けないのをいいことに犯されんの?俺……」 おっさんまじないわー。 ため息を吐く仙道に可愛げは無い。おっさんなりの気遣いだと言っても怪訝な表情を返された。やはり機嫌は悪い。 「あんた悪いと思ってんのか思ってないのかよくわからないねえ」 そう言われて、まあ殆ど事故みたいなもんじゃないかと思ったが、口には出さなかった。 ふと、仙道の腫れていない右足を持ち上げる。手の爪を整えているのは見て知っていたが、足の方の爪も女々しいほど綺麗に整えられていた。 「……あんた足フェチなのか?」 俺の足見て興奮したの?うわどん引きだわー。 何だかんだと仙道が勝手な事を言う。怪我をしても口の減らないやつだ。少しむっと来たので、今度は左足を持ち上げてやった。 「いっ……ッ!」 途端に仙道は顔を歪ませる。 やはり、痛いのだろう。ざまあみろという気分で少し口の端がつり上がる。我ながら大人気ない。 「仙道、今の顔はそれなりに興奮するぞ」 「あんた本当にしねばいいと思うよ」 再び目に涙を溜めた仙道は、早く足を離せとそれはそれは嫌そうに言う。 俺はそろそろ何となくのS心に火がついて来て、楽しくなってくる。悪いな仙道。 ちゅ、と仙道の左足の甲にキスを落とした。 「はぁ!?……ったッ!」 仙道は驚き声を上げる。その時に思わず足に力を入れてしまったのだろう。痛そうに顔を歪める。本当に痛そうだ。 にやにやと笑みが止まらない。 「あんた何考えて……ッく」 親指の付け根辺りから、側面をつたうように足首の方へと舌を這わせる。 舌を動かす度仙道はびくびくと体を反応させ、痛みに耐えるように顔をしかめる。 まるで最中のようだ。最中の仙道なんて見たことないが。 「随分といやらしいなあ、仙道?」 しばらくそうした後、からかうように言ってやれば、仙道は顔を赤くして「なんなんだよ」と怒鳴りつける。 「昔から言うだろう、怪我したら、唾つけとけば治るって」 それだよ。 くっくっと笑って言ってやれば、勢いよく右足で頬を蹴り飛ばされた。 「死ねっ!!!」 さすがに今のは痛いな。 しかしあまりの面白さに笑いが止まらない。こんなに楽しいのは久しぶりだ。 仙道の肩を掴み、ベッドに押し付ける。すると状況を理解したのか、先程まで赤かった顔は、見る見るうちに青ざめていく。 「何すんだ!」 俺の腕を掴み、無駄な抵抗をする仙道の頭を固定し、そのまま一気に口付ける。そして遠慮なく舌を入れ、角度を変え何度も口の中を舐めまわしてやった。 仙道は苦しそうに息を漏らす。 「んっ…う……っ」 しばらくすると諦めたのかだんだんと抵抗も弱くなってきたので、ゆっくりと口を離してやる。 仙道は肩で息をしながら腕で目元を隠し、小さく「ほんと最悪だ」と呟いた。 「あんたとキスする時点で最悪なのに、その上自分の足と間接キスだなんて」 うえええぇきもい、とわざとらしく嘔吐く。そしてそのまま隠れるように布団へともぐり込んでしまった。 「何だ、もう寝るのか?」 「うるさいよ。これ以上変な事したら殺すから」 布団の中から聞こえてくる声に、流石にこれ以上は犯罪になるからしないと返せば、もう十分犯罪だろ。と冷静なツッコミが返ってきた。 |