ボツオマケ | ナノ


※以下続くハズだった当初のオチ、しかし最後の言葉が泥っぽくなってイメージにあわないからボツ
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最後にコートを持って部屋を出て行こうと思い、コートに手を伸ばした瞬間。

「―――シャンブルズ」
「!?」

おれが握ったのは白いシーツだった。
おそるおそる視線を手の中からベッドの上に移すと、おれのコートを被った(寝ていたはずの)トラファルガーが、眉間に皺を寄せつつ左腕を突き出していた。

「緩みっぱなしの包帯のまま出ていくのは、医者として感心しないぞ…ユースタス屋」
「…寝てたんじゃないのか?」
「あんだけごそごそされたら目も覚める……、巻き直してやる」

因みに逃げたら脚をバラしてでも巻き直すからな、と宣言したトラファルガーに、おれはもう逃げられない事を悟った。
大人しくおれのコートを被ったトラファルガーに、包帯を巻き直してもらいながら思った。
こいつはまるで、知らずに入って抜け出せなくなる……。



そこなしのようだった
(東の海の諺に、恋はハリケーン、とあるが…そんな甘っちょろいもんじゃなかった)

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120510