失ったモノ





「………は?今、なんて…?」

「だから…マーモンが、死んだって言ったんだよ」



スクアーロから突然告げられた現実。

確かにいつもより帰りが遅かった。

でもS級だし、時間かかってるだけかなって…



「うそ…っ」

「嘘じゃねぇよ。誰がこんな嘘吐くか」

「嘘だ!スクアーロの嘘つき!マーモンが死ぬわけないじゃんか!!」

「じゃあ直接会いに行ってみろぉ!!」

「!!」



スクアーロの言葉に、肩が震えた。


―…だって、会いに行って、それで本当に死んでたら…。

俺は現実を見てしまう。

マーモンが死んだってことが、現実になってしまう。


嫌だ、嫌だ。

マーモンが死ぬわけない。

死ぬわけ、ないだろ?


なぁ、マーモン…












 
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