白澤さんと金環日食
「キミは太陽みたいだよね。で、僕は月」
「え、いきなり何ですか?」
「キミがいないと、僕は輝かないってコト」
「……首もとで、他の方が付けたキスマークが輝いてますけど?」
「まぁまぁ。でさ、太陽と月が揃ったことだし、僕たちも金環日食しない?」
「…金環日食?」
「太陽と月が重なるとなる現象のこと。今日の朝、ニュースで言ってたの聞かなかった?まぁつまり、えっちしよ?って事なんだけど」
「いやいやいや、飛躍しすぎでしょ、それ!」
「いただきまーす」


じたばたと抵抗をする彼女をベッドに押し倒して、唇を塞ぐ。息を切らしている彼女の耳元で、ダメ?と囁くと、抵抗がピタリとやんだ。




「これで、太陽と月が重なっちゃったね」
「何ですかそのセリフ…気持ちわる…」
「憎まれ口叩いてる子は、こうしちゃおっかなー。えいっ」
「へんっ、たい…!」
「金環日食の観測だよ」
「っは…」

彼女は顔を少し顰めて、辛そうに息を吐いた。

「この体勢、きつい?」

彼女は首を縦に振った。

「やっぱそうなんだ、じゃあやめよっと」
「……変なところで紳士ですよね、白澤さんって」
「そう?ところでキミって、ここ弱い?」
「やっ、あ」
「あ、やっぱり。あと、首も弱いよね」
「やめ、ひゃっ…」
「可愛い」


彼女の体が、小さく震えた。そしてナカがきゅうっと締まった。釣られて熱を吐き出しそうになったけど、何とかこらえて、彼女を見た。目尻から涙を数滴つぅと流して、息を切らしている。顔が赤い。ああ、やっぱり可愛い。


「イッちゃった?」
「聞かない、で、くださ、い」
「でも、もう1ラウンド頑張ってくれる?僕、まだイッてないから、さ」


彼女が頭を小さく縦に揺らしたのを確認してから、また律動を始めた。彼女の声は、掠れ始めていた。


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