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「Aチーム、背泳ぎ行きまーす!」
「おっと、俺達か」

阿部が残りの一往復をしに行って程なく、篠岡の合図があった。それを聞き、花井達は水に体を沈める。逆に名前は田島達、Bチームの様子を見に、立ち上がった。





一方、田島達は次々とプールから上がっている最中だった。一番に上がった田島は、三橋を呼び寄せビート板を使って身長を測っていた。

「水谷ー!見てくれー」
「あいよー」

返事をしながら水谷が近づく。すぐ後ろには巣山も来ていた。

「んー…と、びっみょーに田島のが下がってるか?」
「微妙てどんくらいよ!一センチ?二センチ?」
「二センチはねーよ、ほんとにちょっと」

巣山の言葉に田島はガッツポーズをする。

「おおっし、俺も伸びてる!」
「イイよなぁ、明らかにこれから成長期って感じで」
「お前らまだ子供体型だもんなァ」
「俺達まだ生え揃って無いもんなー!」
「はいはい」
「知ってるからもー」

なんとなく微笑ましい(?)光景に頬を緩める水谷と巣山。だが次の瞬間、その場の空気が一瞬にして凍りついた。

「でも三橋は…おっとなチンコだぞ!」

そう、ガバッと三橋と水着を下ろしたのだ。

「!?」
「!?」

あまりの衝撃に三橋は愚か、水谷と巣山も目を見張る。
しかし、驚いたのは彼等だけではなかった。

「ねぇ、三橋君た…ち………」



そこにいたのは名前だった。





「ギャァァアア!!名字!?」

慌てて水谷と巣山が視界を遮ろうとするが時既に遅し。名前バッチリと三橋の立派なアレを視界に入れてしまっていた。

「田島ァァ!!ここは男子校じゃねぇっつってんだろ!!」
「あついあついあつい!マジであついから!!」

咄嗟に泉が田島を地面に押し付ける。その間に水谷と巣山は必死で介抱に勤しんでいた。

「名字……あ、の…」

放心状態の名前に何を言えばいいのか解らずしどろもどろな水谷。見かねて巣山が彼女の腕を引き、ある人物の元へ歩いた。

「…阿部に任せよう」
「そ、そうだな…」

こうして、未だに放心状態の名前を連れ、三人は阿部の元へ向かった。



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