※注意

・パロディです
・黒子が小さくなっています
・ご了承頂ける方のみ下へお進みください
















目が覚めたら、
布団がやけに大きく感じた。


「………朝」


カーテンの隙間から差し込む光が眩しい。
隣で寝息を立てる火神くんを見やる。

子どものような安らかな顔をした頬、撫でようと手を伸ばす。


「…あれ?」


何だか違和感。
なかなか手が届かない、

…火神くんの顔も、少し大きくなったような。

いや、かなり大きく…



「……………あれ?」



ベッドの脇にある鏡を見ようと身体を起こすと、


「…っわ」

緩やかにバランスを崩して、べちゃりと床に落ちた。



………落ちた?

恐る恐る横目で姿見を覗く、そこには、


Tシャツに埋もれた僕がいた。


鏡の中の自分と見つめ合ったまま固まっていると、後ろでもぞもぞと動く平和な音。



「…はよー黒子、お前朝早…………あ?」

「……かがみくん、」




僕は、小さくなっていた。


















「うーん、こまりましたね」


目の前で首を傾げる子ども、歳は6歳といったところか。
頭がやけに大きく感じる等身、転んでしまいそうなアンバランスさ。
目が覚めたら、隣の黒子はこうなっていた。


「…お前、俺のTシャツだけで平気そうだな」

「そうですね、ざんねんながら」


Tシャツからちんまりと伸びた足を見つめて、小さく溜め息をついている。
その様子を眺めていると、顔を上げてこちらを見た。


「どうしましたか?」

「…いや、口調変わんねーから何か違和感が」

「あたりまえでしょう、なかみはぼくのままですよ」


とは言え、見た目はどう見ても小学1年そこらだし、声はいつもより高くて幼い。
なのに口調はいつも通り落ち着き払っているから、妙にバランスが悪い。


「…昨日寝たときはいつも通りだったよな」

「はい。おきたらこうなっていて」

「漫画みてー」

「ぼくもそうおもいます」


はあ、また小さい溜め息を一つつくと、てくてくと歩いて、



「よいしょ」

あぐらをかいた俺の足の上にちょこんと座る。



「………おまっ…」

「ここ、おちつきます」


そう言って俺のシャツを、きゅ、と掴んで支えにする。



「………………か」

「かがみくん?」


突然呼びかけられて、伸ばしていた手を引っ込める。

落ち着け、俺、落ち着け、



「………か、火神です」

「?なんかきょうはへんですね」



可愛い、

めちゃくちゃ可愛い。

思わず口走りそうになって深呼吸する。冷静になれ、俺。


何だこのちっこいの、抱きしめたら潰れそうで、
なんか若干舌っ足らずになってるし、

いつもと同じ取り澄ました顔しながら動きはちまちましてて、



「……お前、今まで無事で良かったよ」

「?ありがとうございます」


こんなのが歩いてて、よく犯罪者にさらわれなかったな。

影、薄くて良かった。




「かがみくんかがみくん、」

「ん?」


Tシャツを引っ張る動きに下を見る。

…小さくて目線が合わない、
身体を抱えて持ち上げる。



「お前ちっせーな」

「しってます」


少しムッとした口調、でも恐さは全くない。



「悪りー悪りー」

「…んっ」


抱き上げたまま軽くキスすると、あげた声もいつもより高かった。


……ヤバい、
小さくなった黒子にまで気ーおかしくするようじゃ、マジでヤバい。



「あの、かがみくん」

「ん?」

「きせきのみなさんをよびませんか?だかいさくがみつかるかもしれません」

「…あー、そうするか」


確かに今のままじゃ解決策は見つからないし。

それにこの状態で放置されたら、とんでもないことをしでかしてしまいそうだ。


俺は黒子に従うことにした。










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