鬼灯みたいな厭世をぶらさげてる








痣すべてが罪の色
紀元前からつづく窒息
いかにも光源を知らないところ
さめざめと眩しがって
いいたくないことをいうときの力学
さよならが一つの季節であれば






満ちるたび神話のなかを生きている
千年後も光っていて悲劇でいいから
群れなす因果
獣性を一度なりともさずけるために
入れ子になったものへの偏愛
鬼灯みたいな厭世をぶらさげてる





朽ちるならこころは花かも
罪悪にはひとつずつ名前があるように
僕らもう及んだあとだ
アダムとイヴに見える角度
おまえを後ろ手に縛るためのナンセンス
わけもなく傷つけたり傷ついたり



無機物、沈丁花、いつしか朽ちること……などを混ぜてつくりました。
2021.06.05