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夕方には、三人で会場に絵を運び込み、後は明日の結果を待つだけとなった。







「おぉっ!やっぱり皆うまいもんだな!」

『けっこう格式の高いコンテストだということじゃないか。
それなりの実力のある者しか出品しないんだろうな。』

「こりゃあ、アルドーも安心していられないな。」

『今となってはもう運を天に任せて祈るしかないんじゃないか。』

「あぁ…ドキドキするな。
早く、結果が出てくれりゃあ良いのに…」

『おまえがそんなにそわそわしても、アルドーの点数が良くなるわけではないのだぞ。
落ちついて、待つのだな…』

「ちっ、相変わらず可愛げのない奴…」


会場でアルドーやライラと出会ったジュリアンは、木陰に座って発表を待つことにした。



「今年は、良い作品が特に多いようですね。
特に、ロナウドの作品は、噂以上にすごい!
僕、感動しました!」

「ロナウド?どんな絵だ?」

「ほら、すごく大きな絵があったでしょう?
戦争をテーマに描かれた…」

「あぁ…あれか!
あれはたしかにすごい絵だな。
戦火に焼かれる人々の叫び声が今にも聞こえてきそうな迫力があった…
あまりにリアルで、見るのが辛くなるほどだったよ。」

「まだ彼は十代なんですよ。
それなのに、あんな絵が描けるなんて、天才との呼び声は間違いじゃなかった…
きっと今年の優勝は彼だ…」

「そんな…アルドー、まだ結果は出ていないのよ!
諦めるのは早いわ!」

「良いんだ、ライラ。
僕は彼の絵には心から感動した。
素晴らしい才能だ。
僕なんかとは比べ物にはならない…!」

「アルドー…」

「ライラ、そんな顔しないでおくれ。
僕は、今回優勝できなくても絵をやめるわけじゃないんだからね。」

アルドーは、ライラの肩をそっと抱き寄せた。


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