ルカの赤い箱…お礼企画 | ナノ


(大変だわ!早く奥様に連絡しなくては…あ……)



メイスフィールドは、すぐに診療所へ運ばれた。
シャーリーには詳しいことはわからなかったが、大変なことが起きたのだということだけはあたりの雰囲気から感じられた。
すぐにでも連絡を…と思いつつも、そうすると、シャーリーがここにいることがリチャードにバレてしまうのではないかとの懸念から、すぐには動けないでいた。



(どうしたら良いのかしら?)



「あ、スミスさんの娘さんですか?」

「い、いえ…し、親戚の者ですが…」

「緊急に血液が必要です。
ご協力いただけませんか?」

「は、はい!もちろんです!」



メイスフィールドは、血管に出来たこぶが破裂したため、手術が必要なのだと聞き、シャーリーの不安はさらに大きく広がった。
幸い、シャーリーとメイスフィールドの血液型は同じもので、すぐに、シャーリーの採血が始まった。



(神様…どうか、メイスフィールド様をお助け下さい!)



薄暗い診療所の廊下で、シャーリーは祈り続けた。

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