ルカの赤い箱…お礼企画 | ナノ サーシャ4


「何なんですか?
その贈り物っていうのは…」

「驚くんじゃないよ…
それは、ね……永遠の命さ…!」

「な、なんだって〜!」

ラルフもリオも絵を大きく見開いたまま、サーシャの次の言葉を待った。



「やっぱり、シューラルフィールみたいなエリートの考えることはすごいよね。
ところで……彼女の持ってる沼地のことは知ってるかい?」

「あぁ…」

ラルフは詳しい説明はせず、ただそれだけ答えた。



「あそこは元々強い力のある土地でね…
そこに、シューラルフィールがさらになんらかの術をかけ、強力な魔力を培養してるって話だよ。
ま、あたしには詳しいことはわからないけどね。」

「そういうことだったのか…しかし、永遠の命を与えるだなんて、本当にそんなことが出来るのか?」

「そのあたりのことは、魔法使い達の間でも議論の的なんだ。
大半は無理だろうって話だけど、シューラルフィールは特別優秀な魔法使いだからね。
永遠の命っていうのは、魔法使い並みの寿命ってことかもしれないじゃないか。
それだったら、もしかするともしかするかもしれないよ…!」

サーシャは悪戯っぽい顔をして微笑んだ。



「永遠の命とは考えたもんだが…
万一、それが完成したとしても、そんなものではたしてダーニアスはなびくんだろうか?」

「そうだね…
なんせ、そのダーニアスって男は変わりもんらしいからね。
それに……この話はこれで終わりじゃないんだよ。」

「どういうことなんだ?」

「実はね…ダーニアスは、どこかに行方をくらましてしまったらしいんだ。
シューラルフィールは八方手を尽くして探し回ってるらしいけど、いまだにみつからないらしいんだよ。」

「そんなに嫌がれてるっていうのに、彼女はまだ諦めてないのか?」

ラルフは、ほとほと呆れた声を出した。



「……やっぱり、シューラルフィールには脈はないと思うかい?」

「そりゃあそうだろ。
ダーニアスが永遠の命のことを知ってるかどうかは知らないが、そこまで必死で追いかけて来る女から身を隠すなんて、よほど嫌われてるとしか思えないな。」

ラルフのなにげないその答えに、サーシャの表情は妙に神妙なものに変わる。


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