ルカの赤い箱…お礼企画 | ナノ サーシャ2






「ねぇねぇ、それで、フレッドは元気にしてたかい?
また酒ばっかり飲んでるんじゃないだろうね?」

リオの作った簡単な料理に、工夫がない、味が濃い等とケチを付けながらも、サーシャはそれを綺麗にたいらげた。



「ええ…お酒は飲まれてましたが、お元気そうでしたよ。」

「そうかい、それで、あの人、あたしのことをなんて言ってあんたに紹介したんだい?」

「なんてって……噂話が好きで、いろんな話を知ってるって…」

「なんだって…たったそれだけなのかい!?」

身を乗り出すようにして話していたサーシャの表情がにわかに険しいものに変わる。



「……そういえば、こんなことも言ってたな。
サーシャは明るくて素直で社交的な良い娘だって。
……なんだか、あんたの話をする時のフレッドは、妙に嬉しそうな顔をしてたな。」

サーシャの膝の上に抱かれたラルフが、ぽつりと呟いた。



「ほ、本当かい?
フレッドが、あたしのことをそんな風に…?」

ラルフのその一言で、サーシャの表情はまた大きく変わった。



「実は、俺達がフレッドにちょっとした相談を持ちかけた時に、紹介してくれたのがおまえさんだったのさ。
あいつは、よほどおまえさんのことを信頼してるみたいだったぜ。」

「そ、そうかい?
ま、まぁ、あの人はあれでけっこう人を見る目があるからね。」

そう言うサーシャは、得意げな笑みを浮かべ上機嫌になっていた。



「そうだな、フレッドが見こんだおまえさんなら、よほど頼りになるだろう。
実はな、俺達は、今、シューラルフィールを探して旅をしてるんだ。
シューラルフィールについて何か知ってることがあったら、教えてくれないか?」

「そんなことなら安いご用さ!
あたしはシューラルフィールには直接会ったことはないけど、いろんな知り合いから話を聞いてるからよ〜く知ってるんだ。
いいかい、シューラルフィールが産まれたのは…」

「あ、サーシャ。
経歴みたいなものは良いぜ。
そうだな…あ、フレッドが言ってた話なんだけど、シューラルフィールの好きな男の話…!
そこから教えてくれないか?」

「あぁ、良いよ。」

サーシャは、微笑みながら深く頷いた。


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