双子の王子様8


結局、アンジェリーヌは一睡も出来ないままに夜が明けた。

朝早くから、アンジェリーヌの周りにはたくさんの人々がとりまき、髪を結い上げたり、念入りに化粧を施したり、煌びやかな宝石を身に付けていく。



「まぁ!アンジェリーヌ様!
なんてお美しい!」

メイド達が銘々に感嘆の声を上げている。



「アンジェリーヌ様、準備は……あ……」

様子を見に来たミカエルも、アンジェリーヌのあまりの美しさに息を飲んだ。



「な、なんとお美しい……!!」



(しかも、おっ●い、でかっっ!く〜〜、たまんねぇ!!)



ミカエルの瞳は、アンジェリーヌの巨乳に釘付けだ。



「アンジェリーヌ…!」

「カ、カパエル!……来てくれたの?!」

「うん…アンジェリーヌ…すごく綺麗だよ。
まるで、お花の国の女神様みたい。
アンジェリーヌ……あ、あの…」

「な、なにっ?カパエル、なにか言いたい事があるの?」

「あ…あの…
ミカエルと幸せになって…!」

「………ありがとう……カパエル……」



「さ、あそろそろ、参りましょうか!
カパエル、おまえも行くぞ!」


バルコニーの前には王と王妃がすでに待っていた。


「まぁ、アンジェリーヌ…なんて綺麗なのかしら…」

「ミカエルが夢中になるのも当然だ。本当に美しい…
今から、国民の前でミカエルとアンジェリーヌの婚約を発表する。
その際、双子の弟・カパエルのことも公表する。
カパエル、おまえはなにもしゃべらずに、私が紹介したら礼をするだけで良い。
わかったな。」

「うん、わかった。」

「では、そろそろ…」


まさに、みんながバルコニーに出ようとした時のことだった。



「お、お待ち下さい!!」

「うるせぇ!!」

ルーファスが誰かと言い争う声が響いた。



「なんだ、なんだ、騒々しいな!」

「ミカエル王子!」

「あっ!お、おまえは……!」


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