お見合い11


「そうだ!カパエル、思い出してくれたのか?!
おまえがいなくなってからというもの、私がどんなに心配した事か…
食べるものさえろくに喉を通らず、毎日ずっと遠くまでおまえのことを探して歩いたんだぞ!」

「そうだったの…ごめんね、ルディ…
……あれ?
……でも…僕…ここへはルディと一緒に来たんだっけ?」

「そ、そ、そうじゃないか!なぁ?ルーファス、そうだったよな?!」

ルーファスは無言で何回も何回も頷いた。



「カパエル、ここへ来た時のことも忘れてるんだな…
無理もない…おまえはカパ子のことで大きなショックを受けてとても混乱しているんだ。
でも、ここにいればもう心配ないぞ!
おまえは私の親友だからな。
おまえのことは私が一生面倒をみるから、なにも心配せずにここでのんびりと暮らせば良いんだからな。」

「ルディ…ありがとう!
そんなにまで僕のことを……」

「カパエル…この人のこと思い出したの?」

「うん。ルディは、僕のことをずっと面倒みてくれてすごく良い人なんだ。
顔が変わってたからわからなかったんだよ。
それに、僕…すっかり勘違いしてたみたいだね…ごめんね、ルディ…」

「良いんだよ。
おまえは、大きなショックを受けたんだから、そんな勘違いをしても仕方ないさ。
おまえが元気になってくれさえすれば、私は他にのぞむことなんてないんだから…」



(まぁ…この人、チャラそうで悪趣味な外見とは違って、けっこう良い方だったのね。)



「ところで、カパエル。
おまえはどうしてアンジェリーヌ様と一緒にいるんだい?」

「実は…」

カパエルはアンジェリーヌにであったいきさつから、これまでのことをルディに話した。



「なんと!そんなことが…
アンジェリーヌ様、本当にどうもありがとうございました!
カパエルになにかあったら、私は…私は…
あなたのおかげです!
本当にありがとう…!」

涙を浮かべたミカエルは、いかにも感激した素振りでアンジェリーヌに抱きついた。



(おぉーーーーっっ!やわらけぇ〜〜〜!!
これはEカップ…いや、Fカップはあるかも…!!)


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