第9章…現実1






「ルーファス様、こんな手紙が参ったのですが…」

「なんじゃ?!これは…」

ラビッツがルーファスに手渡した手紙には、わけのわからない文字らしきものが書いてあった。



「とにかく開けてみよう。」

中を開けてはみたが、やはりそこに書かれているものもまるで読めない。



「誰かのいたずらなのかのう?これは地図か?そしてこのへったくそな絵は誰かの顔のつもりなんじゃろうか?」

「ルーファス様、この絵なのですが…なんだかリカルド様に似ていませんか?」

「リカルドに…?言われてみれば確かにそうじゃな。
手掛かりがみつかるかどうかはわからんが、一応リカルドに見せてみるか…」







「リカルドの具合いはどうじゃな?」

「それが…」

メイドがリカルドの方に悲しい目を向けた。



「う〜ん、う〜ん…カパ子…どこにいるんじゃ……」

「……相変わらずのようじゃな。」

ルーファスは小さな溜息を吐いた。



カパ子が出ていってからというもの、リカルドの心身はその大きなショックと悲しみのためどんどん衰弱し、カパ子の夢をみているのかいつもうなされてばかりいた。
最近では起きあがることさえ少なくなり、ほとんど寝たきりの生活となってしまっている。



「リカルド、大丈夫か?
…実は、こんな手紙が来たんじゃが…見られるかのう?」

「う〜ん、う〜ん…ん?
こ、こ、これはっっ!!
カ、カパ子、待っておれ!
じいちゃんは、すぐに、そっちに行くからな!!」

手紙を見た途端、リカルドは突然起き上がりどこかに向かって猛スピードで駆け出してしまった。



「な、なにっ?!
あれはカパ子からの手紙だと言うのか?
では、カッパのミカエル様…いや、ルディとかいう者もそこに…?
ラビッツ、リカルドの後を追うぞ!」

「ハッ!」



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