ノルディーナ王国11


「ルーファス様!下にミカエル様の親友だと申す中年の男が参ってますが…」

「中年の男だと…?
この忙しい時にそんな胡散臭い奴の相手等しておられるか!」

「しかし、ルーファス様!
もしかしたらその者が何か情報を知っているかもわかりませんぞ。」

「なに?情報を…?
…ふむ、それもそうじゃな、よし、その者をここへ通せ!」



昨夜から城内はてんやわんやの大騒ぎとなっていた。

それというのも、カパ子との仲を反対されたミカエルが、「ゆるしてもらえないから、かけおちします。」との書き置きを残して二人で姿をくらましてしまったからだった。



「ルーファス様がお会いになられるそうです。
どうぞ、こちらへ!」

ルディは、ルーファスの元へ案内される。



(なんでだろう?
この城はなんだかとっても懐かしい…)



「ルーファス様、こちらが先程話したミカエル様の親友だとおっしゃる方です。」

「そうか…
おぬしが、ミカエル様のご親友か…?
ミカエル様とはいつどこで知り合われたのですかな?」

「…………」

「どうかなされたのか?」

「ルー爺…?」

「は?今、なんと…?!」

「やっぱりそうだ!
おまえ、ルー爺だろう!!」

「なぜ、その呼び名を…!?」

「わからないか!
俺だ!ミカエルだよっ!」

「な、な、なんと!
そんなはずがない!
ミカエル様はまだ18歳のはずじゃ。
おぬしのようなおやじではないぞ!」

「これには深いわけがあるんだ!」

「またそのようなでまかせを!嘘をつくでない!」

「嘘じゃない…!
そうだ…!
俺がまだ小さい頃、ルー爺のお尻を火の魔法で焦がしたことがあるぞ!」

「な、なぜ、そのことを…!
では、あなた様は本当にミカエル様なので?!」

「そうさ!俺も、ここへ来るまでそのことをすっかり忘れてたんだ。
この城に来て、おまえの顔を見て、急に思い出したんだ!」

「そ、そんな…
では、カッパのミカエル様は一体誰なのです?
なにが、どうなっているのですか?!」

「それより、なんで俺はカッパになったんだ?」

ルディとルーファスは、ミカエルがカッパにされたいきさつ、ミカエルがルディに変身したいきさつをお互いに話した。


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