ノルディーナ王国5


「よし!今だ!」

ルーファス達はリカルド家に侵入を開始する。

リカルドは、家の前で美女軍団に囲まれて束の間の天国を味わっていた。



「フムフム、お皿の材質と直径は…」

「水かきは、両手両足に…と」

「おへそは一つ!ややでべそ!」

魔術師と賢者は、カパ子の身体を入念に調べる。



「う〜む…ミカエル様と特に変わった所はないように思えるが…」

「ルーファス様、調査は完了ですか?」

「あぁ、今、終わった…」

「では…!」

ラビッツは、荷車に金髪美女軍団を縛り付け、マッハで山を駆け下りて行く。



「お〜まいが〜!!」

リカルドは、荷車の土煙があがる方角へ片手をさし伸ばし、がっくりとくずおれた。



「ルーファスよ!
あんまりではないかっ!
50年ぶりのおなごだというのに、たったあれだけとは…」

「50年ぶりにあんな美女達に出会えたことに感謝するのだな!
金髪美女軍団はレンタル料が高いんじゃぞ!」

「おのれ、ドケチルーファスめが!
おぉ、そうだ!カパ子、カパ子は無事か?」

「あいっ!」

「カパ子にひどいことをしなかっただろうな!」

「ひどい事などなにもしておらん。
ただの調査じゃ!」

「しかし、なぜ、カパ子を調べる…?」

「それはじゃな…」

ルーファスは今までの出来事をリカルドに語った。



「な、なんと!ミカエル様がみつかったというのか!
それは良かった。」

「しかし、さっきも言うた通り、ミカエル様はいまだ元の姿に戻らん…」

「馬鹿者めが!
カパ子を調べる前に、なぜ、魔法学校を首席で卒業したワシを呼ばんのじゃ!
わしなら、きっとそんなもんちょちょいのちょいじゃ!」

「協力してくれるのか?!」

「当たり前ではないか!
大切な我が国の王子・ミカエル様のためなのじゃからな…
……しかし、それもおまえの気持ち次第じゃが…」

ルーファスは、リカルドの瞳の中にセクハラじじいバージョンを感じ取った。



「ううぬ、足元を見おってからに…
よし!おまえが見事ミカエル様を元に戻すことが出来たなら、金髪美女軍団を今度は24時間貸し出してやろう…」

「に、に、に、24時間…」

リカルドは鼻血を垂らしながら幸せそうに微笑んでいる…



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