大事件!11


(いやだなぁ…こんな人気のない所…)

真っ暗な山の中には、虫の音とどこかもの悲しいふくろうの鳴き声だけが響いている。



(かっぱのヤツ…もうどこかに行っただろうな…
はっ!それとも、ま、まさか、あのまま、ここにいてのたれ死んじまったなんてことは…)



「……おじさん…」

「ぎゃああああ〜〜〜!出た〜〜〜〜!」

後ろから不意に声をかけられ、ロイドは高く飛びあがった。



「うわぁ〜…おじさん、すごいねぇ…!」

「か、か、かっぱ…
お、おまえ…幽霊か…?!」

「えっ?!幽霊?
違うよ〜
僕はただのかっぱだよ。」

「そ、そっか…」

よく見ると、ちゃんと足もある。
ロイドはそれを見てほっと胸をなでおろす。



「それより、おじさん、どうしたの?
僕ね、何回も数えてるんだけど、途中ですぐにわからなくなって、なかなか100000数えられないの…100じゃだめ??」

「あ…あぁ、それならもう良いんだ!
かくれんぼは今度しような!
おまえの飼い主がおまえを迎えに来てるから、早く帰ろうぜ!」

「飼い主…?!
ルディが来てくれたの?」

「さぁな、名前は知らないけど、じいさんと若い男がきてたぜ。」



(爺さんと若い男…??)

カパエルには思い当たる人物がいなかったが、とりあえず、ロイドと一緒に帰る事にした。


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