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そして、次の朝がやってきた。
ついに決行の時がやってきたのだ。
レヴはあたりを見回し、息をひそめてジネットの部屋へ滑り込むように侵入した。



(…なぜ、私がこんなことを…)

他人の持ち物をのぞくなんて、人間として恥ずべき行為ではないか…そう思うと、バッグを目の前にして、レヴの動きは止まってしまう。



(しかし、これには事情というものがあるのだ…!)

レヴは意を決し、ジネットのバッグに手をかけた。



(ジネットさん、すまない…)

心の中でジネットに詫びながら、レヴは彼女のバッグの中を探った。


目当てのものはすぐにみつかった。
二つ折りの羊皮紙に大事そうにはさまれたもの…

レヴは羊皮紙を開いた。
思った通り、そこには一枚の写真が収められていた。


(……これは……!!)




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