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「こんなに暗いのに、もう朝だなんて信じられないね。」

「名前の通り、本当に『暗き森』ですね。」

次の日のジネットは、いつもと変わった様子は少しも見られなかった。



「ヴェール…少しこの先の道のことを調べてみてくれないか。」

「わかりました。
だいたいの道はわかるつもりですが、少し調べてみます。」

「私も行きましょうか?」

「いえ、一人で大丈夫ですから…」

ヴェールは、一人になると、両親の墓を訪ねた。
昨夜、レヴに出発前に少しだけ一人になれる時間を作ってくれるようにと頼んでおいたのだ。



「母さん…父さん…
お久しぶりです…」

母の墓の後ろにあった木は優しくヴェールを迎え入れた。



(…まだ幼い頃、私はこの木があなただとは知らずによく登って遊んでいましたね…)

ここにはもうあまり来れないかもしれない…
でも、きっとこの木はこれからも元気に育ってくれることだろう…
なぜなら、愛する者のすぐ隣にいるのだから…



(…父さん…
また来ますから、母さんのことをよろしくお願いしますよ…
私のことはもう心配いりませんからね…)

ヴェールは、両親に祈りを捧げ、皆の元へ戻った。








「お待たせしました!」

「ご苦労だったな。
先の道はわかったか?」

「ええ…だいたいのことは…
では、出発しましょうか!」



(…良かった…
今日の皆さんはいつもと違った所はないわ…でも…)



「ジネットさん、体調はどうですか?」

「あ…あぁ…ヴェールさん…昨夜はご心配かけて申し訳ありませんでした。
一晩寝たら、すっきりしましたわ。」

「それなら良かった。」

「それより、あの…レヴさんは…」

「私がどうかしましたか?」

「あ…レヴさん…
あ、あの…」


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