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それから、一週間後、近くの教会でレヴとリーズの結婚式が執り行われた。

純白のドレスに身を包んだリーズは、まさに白百合の花のように清らかで美しかった…
モンテスキュー家の結婚式としては考えられないようなとても質素なものだったが、二人の幸せを心から願う人々に見守られての温かな式だった…



「レヴさん、リーズさん…
これからもどうぞお幸せに…
サリーさん…長い間本当にお世話になりました。
また良かったらいつでも遊びにいらして下さい。」

次の朝早くに、ヴェールは西の森を目指して旅立った。

サリーはここしばらくはレヴの屋敷に居候を決め込むつもりらしい。



アマゾナイトの指輪から始まった長い旅は終わりを告げた。

あの時、レヴが市場に行かなければ…あの老人に出会わなければこの旅は始まることはなかったかもしれない…

そして、この旅が始まらなければ、レヴは様々な人々と出会うこともまたなかったかもしれない。
おそらくは、平穏だが退屈な毎日を過ごしていたことだろう…

アマゾナイトを手にしたことで、彼等と出会うことになったのか…
彼等と出会うために、アマゾナイトを手にすることになったのか…
そんなことは、誰にもわかることではないが…
きっと、なんらかの意味があることだったのだろうとレヴは想った。

旅は終わったが、これですべてが終わったわけではない…
むしろ、これからが始まりだとも言える。



……彼らの運命の歯車は、これからも回り続ける…


緑と石の物語〜Fin.

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