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「それで…そのエメラルドは今はどこに?」

「さぁね、そこまでのことは私にはわからないけど、わりと最近の話だからその家に行ってきけばわかるんじゃないかい?」

「その家はわかりますか?」

「ここから三つ程先の町の金持ちだって話だったよ。」

「どうもありがとうございました。」

三人は店を後にした。



「これはかなり気になる話だよね。」

「そうだな。
エメラルドということは、緑色だ!
もしかしたら、それが魔石かもしれない。
慎重に行こう。」

「レヴさん、ジネットさんに届けてもらったこの護り石ですが、この石を持ってからさらに石との対話がスムーズになったような気がするのです。
イルヤナ様の私に対する暖かいお気持ちを、私はしっかりと感じ取ることが出来ました。
少しずつではありますが、私にも力がついてきたように思えるのです。」

「そうか。
それは良かったな。
しかし、気は抜くな。油断は禁物だぞ。
無理だと思ったら、いったん退くことだ。
ただがむしゃらに突き進むだけが正解だとは限らないのだからな。」

「はい。わかっています。」

「それと…当然のことだが、ジネットさんには今日のことは言わぬように…」

サリーとヴェールは、黙って深くうなずいた。

ジネットは体調は良くなったというのに、とても浮かない顔をしていた。
口数も少なく、早い時間に部屋に戻ってしまった。



「ジネット、元気ないね…」

「ヴェール、付き添ってあげたらどうなんだ?」

「そうですね…そうします。」

ヴェールもジネットを追って部屋に戻った。



「ジネットさん、まだ調子がよくないのですね?」

「いえ、そういうわけではないんです…
ヴェールさん…少し、お話があるのですが…」

「何でしょう?」


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