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「ジネット!今日は良い所に連れていってあげるよ!」

「良い所?どこなんです?」

「預言者シャルロのとこだよ。
レヴが予約をとってきてくれたんだ。」

「気休めにもならないかもしれませんが、探されてる方のことを軽い気持ちで視てもらったらいかがです?」

「まぁ!それは嬉しいです。
ありがとうございます、レヴさん。」

二人はシャルロの店に向かった。



「…ジネットさん、喜んでましたね。」

「そうだな…すでにシャルロさんに会ったことがあったらあんな風にはしないと思うんだが…」

「そうですよね…」

レヴとヴェールは、自分たちの推測が的外れだったような想いにかられた。







「サリーさん、シャルロさんのお店はここからは遠いんですか?」

「いや、あの曲がり角を曲がったらすぐだよ。」

「じゃ、サリーさんはここで待っててください…
あの人のことは…誰にもきかれたくないので…ごめんなさい…」

「あぁ、そうかい…わかったよ。
じゃ、ここで待ってるから行って来なよ!」

曲がり角の片隅には、今朝、ジネットが声をかけた女性が立っていた。
髪の長い浅黒い肌の女性だ。



「では、今朝言った通りにお願いします。
あ、これも持って行って下さい。」

ジネットは女性に黒蝶貝を渡した。



「では、行って来ます。」



(どうか…うまくいきますように…!)



「こんにちは。
予約してたジネットですが…」

「あんたがジネットさん…?」

「はい。私は行方知れずのある男性のことについてお聞きしたいのですが…」

「あ…そうかい…あんたがジネットさん…
まぁ、そこに座んなよ。」

数分後、女性はシャルロの店を出た。



「ありがとうございました。
シャルロさんはなんと?」

「近いうちにきっと出会えると…
なんだか気の抜けたような顔をされてました。」

「そうですか…
ありがとうございました。では、これを…」

「こんなに?良いんですか?」

差し出された銀貨に、女性は目を丸くする。



「どうかこのことは誰にも言わないで下さいね。」

「わかりました。」

ジネットは女性と別れ、何食わぬ顔でサリーの元へ戻った。



「お待たせしました。」

「早かったね…で、どうだったんだい?」

「近いうちにきっと出会えると言ってもらえました。」

「そうか…良かったじゃないか。
じゃ、あたしもちょっとみてもらってくるから待っててくれるかい?
あ、あんたの大切な人のことなんて聞かないから信用しておくれよ。」

「はい、わかりました。
じゃ、このあたりにいますね。」


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