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「シャルロさん、お待たせしました。」

「おぉ……」

シャルロはヴェールを見た途端に涙ぐむ。



「あの…初めまして。
ヴェールと…」

「ヴェール…!!
そうだ!そうだったな!
こんな立派になって…
おまえさんは、やっぱりダニエルよりも奥さん似だな!」

「シャルロさん!
両親をご存じなんですか!?」

「あぁ、ダニエルとは古い友達でな…
奥さんとも一度だけ会ったことがあるぜ!
そんな所に突っ立ってないで、とにかく、二人共中へ入んな!」

シャルロは、ヴェールの手を握り背中を叩いた。
ヴェールと出会えたことが嬉しくてたまらないといった様子だ。



「あぁ、本当に無事で良かった。
暗き森からおまえさんがいなくなったときいた時には、本当に驚いたぜ。
何かあったんじゃないかとずっと気になっててな…
今になって、やっとわかったよ。
レヴさんの後ろに見え隠れしてた森の民はおまえさんのことだったんだな…
だけど、その髪…
肌も普通の人間と変わらないな。
良かったな、おまえさんはダニエルの方に似たんだな。」

「いえ…それが……
実は、これは染料で染めているのです。
ある時、知り合った方から染料をいただいて、そういえば髪や肌を染める薬草があったことを思い出し、それ以来ずっと染め続けているのです。
日焼けのおかげもあり今ではこんな色になれました。
しかし、陽に焼けてない部分は、まだこの通り…」

ヴェールは、袖をまくり陽に焼けていない肌をシャルロに見せた。

「おぉ……
………そうだったのか…
おまえさんもいろいろ苦労したんだな…」

「いえ……苦労だなんて…
私は今、とても幸せな毎日を過ごさせてもらってますよ。
私がここまで来れたのも、レヴさんやサリーさんのおかげなのです。」

「そうか……」

シャルロはじっとヴェールの顔をみつめる。



「レヴさんとは暗き森で知り合ったんだな?」

「ええ、その通りです。
わかるのですか?!」

「いや、今、ふっと見えただけだ…
俺の力はたいしたことないことならなんでもはっきり見抜くんだがな。
どうも、おまえさん達のことになるとぼやけてしか見えないんだ。
なんでだろうな…」

「そうだ!ヴェール!
君を探している女性がいるらしいぞ。
なんでも、暗き森で君に世話になったとかで…」



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