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6月3日
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
きっと、卓也はあの女にたぶらかされたんだ。
私ももう少し冷静でいるべきだった。
でも、もう遅い…
私は卓也を殺してしまった。
だって、卓也は徳田さんと今月末に結婚するなんて突然みんなの前で言い出したんだもの。
私は頭に血が上って…
贈り物を渡したいと言って家に卓也を呼び出した。
もしも、卓也が謝ってくれたら、きっとこんなことはしなかった。
だけど、卓也は謝るどころか、俺が愛してるのはユキだけだ、君はただの同僚じゃないかって、そんな酷いことを言ったんだもの。
あんなことさえ言わなければ…
でも、もうすべては終わった。
彼は今、私の庭に眠ってる…
徳田さんには渡さない…
彼は私だけのもの…
そう思ったら、なんだかとても楽しい気分になってきた。
そうだ…私も彼の隣に眠ろう…
真っ白なウェディングドレスを着て、彼の隣に…
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