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「わぁ!びっくりした。」

「えらく変わったね!」



「……そんなに見るなよ!」

夕食の席で、皆の視線はラスターに釘付けだった。
一つに束ねた長い髪はばっさりと短く刈り込まれ、顔の半分を覆い尽くしていた前髪は、眉毛と同じ長さに切り揃えられていた。



「一体、どうしたの?」

「ラスターの目、本当にダルシャとそっくりね。」

「意外と男前じゃないか。」

口々に投げかけられる感想に、ラスターは恥ずかしそうに俯いた。



「本当に、君は兄さんによく似てる。
さすがは従従弟だね。」

「マクシム…本当か?
私はそんなにラスターに似ているか?」

「ええ…良く似てますよ。
僕と兄さんは子供の頃から似てないって言われてましたが、ラスターと兄さんの方が兄弟みたいだ。」

ダルシャは、首を振り、小さな溜息を吐き出した。




アンドリューの機嫌は朝と少しも変わらず、皆の会話さえ耳に届かないかのように、ただ、黙々と食事を続けていた。




(ダルシャ…大変だろうけど、今夜もお父さんと話す機会を作らなきゃだめだよ。)

(あぁ、わかっている。
リュシー叔母様にも協力してもらって、なんとかするよ。)

(まぁ、来てさえくれたら、あとは意外とすんなりうまくいくと思うけどね…)

(そう簡単に言ってくれるな。
私がどれほど気が重いことか……)

エリオットはその言葉に小さく肩をすくめる。



「そういえば、あなた達、今日はどこへ行ってたの?」

「あ、あぁ…ちょっと、近くの山に散策に……」

「……山へ?わざわざ?」

「え、えぇ…コケモモが実ってる頃じゃないかと…エリオットが…いうものですから……」

「コケモモ…?
まぁ、エリオットはあんなものが好きなの?」

「は、はぁ…なんだか急に食べたくなったので……」

ダルシャとエリオットは不自然な笑みを浮かべ、事情を知るセリナとリュシーは無理に笑いをこらえ、食事を続けた。



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