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「ジャネット、どうか……あ……」

ジャネットの視線の先に、フレイザーとエリオットがいることに気付き、セリナは苦笑いを浮かべた。



「ち、違うんだ。フレイザーがいないからどうしたのかと思って出てきたら、その……」

「全く困った人ね。
フレイザー!!」

「セ、セリナ!」

突然大きな声で、フレイザーの名前を叫んだセリナに、ジャネットは焦ったが、すでに二人はその声に気付いて振り向いていた。



「ど、どうかしたのか?」

「フレイザー……ジャネットに心配かけるような真似はしないで。」

「し、心配って、ジャネット!
ボク達は、そんな関係じゃないから!
たまたま目が覚めたから、朝日を見てただけだよ。
ね、ねぇ、フレイザー?」

「そ、その通りだ。
俺達は別に何も……」

慌てる二人に、セリナは小さな溜め息を吐く。



「エリオット、さぁ、二人の邪魔しないように帰りましょ。」

「う、うん。」



セリナに腕を掴まれ、去っていくエリオットを、フレイザーは複雑な顔で見送った。



「ジャネット……俺、エリオットとは別に……」

「……わかってる!」

その声には隠しようのない程の怒気がこもっていた。



「……悔しい。なんで、こんなにあんたのこと好きになってしまったんだろう。」

「ジャネット……」

「あんたのこと、信じて良いんだよな?」

「……当たり前だろ。」

そっとジャネットを抱き寄せたフレイザーの唇に、ジャネットの熱い唇が重なった。

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