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「さっきはどうもありがとう。」

エリオットはフレイザーとジャックにそう言って微笑んだ。



「さっきって…?」

「あ、もしかして護り人のことか?」

「うん、そうだよ。
バレたらバレたで仕方ないけど、ラスターも自分だけ知らされてなかったってわかったら、良い気はしないだろうと思ってね…」

「あぁ、そんなことだろうと思った。
だから、あぁ言ったんだ。
それにしても驚いたな。
わざわざ別れたのに、まさか、同じ所に向かうことになるなんて……」

三人は頷きながら、微笑んだ。



「確かにそうだね。
こんなことなら一緒に行っても良かったのにね。」

「それで、護り人と一緒にいるのは巫女に間違いないんだな?」

「それはわからないけど、護り人がそう簡単に、しかも、そんなに長い間家を空けるなんて余程のことだと思うんだよ。
ボクも護り人のことをよく知ってるわけじゃないけれど、護り人は巫女に命を捧げるような人達だよ。
つまらないことで出掛けたりはしないと思う。
だから、きっとその人は巫女だよ。」

「そうだよなぁ……」



フレイザーはそう言ってゆっくりと頷く。



「でも、危険な奴等がいるかもしれない小島に行くのは…大丈夫なのか?」

「そりゃあボクも心配だけど……
でも、セリナにはボク達がついてる。
セリナを一人にしないことは、ボク達の暗黙のルールだけど、今回は特に気を付けないといけないね。
それはそうと…ラスターはセリナに何の用があるんだろう…?
……まさか、恋の告白じゃないよね?」

エリオットは肩をすくめ、小さく微笑んだ。
その様子を見て、フレイザーとジャネットは顔を見合わせた。



「そりゃないな。」

「えっ?ないって…なにが?」

「……だから、告白が…だよ。
……だって、ラスターが好きなのは……」

フレイザーとジャネットは再び顔を見合わせた。

そのうち、だんだんと肩を震わせ、堪えきれずに爆笑し始めたフレイザーに、エリオットとジャネットは驚いたようにみつめるばかりだった。

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