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一つの部屋に久しぶりに懐かしい顔ぶれが集まった。
エリオットとセリナが部屋に荷物を置くなり、ラスターが聞きたくてたまらなかった質問を口にした。



「それで……願い石はみつかったのか?」

「いや、まだだよ。
ちょっと意外なことになってね。」

「そうか、みつかってないのか……」

ラスターは、どことなく気分の良さそうな顔で何度も頷く。



「ラスターの方はどうなの?」

「え…?そ、そりゃあ、こっちもまだだけどな。」

「ラスター…あのことを話したらどうだ?」

「あのこと……?」

ラスターは、眉間にしわを寄せ、フレイザーにきつい視線を返した。



「何?あのことって…何のことなの?」

「白状したらどうなんだ!?」

今度はジャネットにそう言われ、ラスターは渋い顔をしながら頷いた。




「あぁ、わかった、わかった。
実はな……」




話し掛けた時に部屋の扉がノックされ、食事が運ばれて来た。
二つ並べられたテーブルの上に、次々に料理が運ばれ、ラスターはそれらが並びきらないうちに席に着いた。




「うまそうだなぁ…あ、酒は持って来てくれたか?」

「あぁ、これで良いだろ?
この地方の地酒なんだが、けっこううまいぜ。」

「へぇ、そりゃあ楽しみだな。」




食事の準備が整うと、ラスターは真っ先に料理に手を着けた。




「おっ!こりゃあ、けっこううまいぞ。
エリオットも、早く食べてみろよ。」

「う、うん。」

「それにしても、ひさしぶりだな。
ま、みんな元気そうでなによりだ。」

ラスターは言いたくない話を煙に巻こうとでもするかのように、どうでも良いような話を始めた。



「元気なのは元気なんだけど、実はそう呑気にしてられる場合でもないのよ。」

「どういうことなんだ
ダルシャになにかあったのか?」

「最初から話さなきゃならないわね…ちょっと待って。」

そう言うと、セリナはエリオットに耳打ちをして、二人はひそひそと内緒話を始めた。



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