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「待たせてすまなかった。」

「どうしたの?おじいさんにどんな用があったの?」

「……ちょっとな。」

三人は、隣町を目指して歩き始めた。



「それはそうと、私は少し気になることがあるんだが……」

「何が気になるの?」

「ラスターが追いかけている巫女のことだ。」

「もしかして、あなたはラスターの追いかけてる巫女と今、私達が追いかけてる巫女に関係があると考えてるの?」

ダルシャはゆっくりと頷く。




「そういうことだ。
私が思うに、巫女は二人いるんじゃなくて同一人物なんじゃないかと思うんだ。」

「同一人物〜!?」

セリナとエリオットは思わず声を上げ、顔を見合わせた。



「だけど、ボクらの追いかけてる巫女はずいぶんと前のことだし……」

「そうだ、だから最初は別人かと思ったが、ふと気付いたんだ。
もしも、私達の追いかけてる巫女達が、ずっと逃げ通していて……
それで、つい最近、また奴らに消息を知られて追いつめられているとしたら……」

その話を聞いた二人の瞳が大きく見開かれた。



「……そういえば、オズワルドさんと二人で逃げてる間には、誰かに追われてる感じはないもんね。
もしも怪しい人達が巫女のことを探してたら、花屋のおばさんもおじいさんも教えてくれるはずだもの。」

「そういうことだ。
だから、彼女達はきっとここを出てから、何らかの理由でカルボの港町に戻ったのではないだろうか?」

「それじゃあ、この先の隣町には行ってないってこと?」

「いや、それでは、カルボに戻るのが早すぎるような気がする。
だから、隣町までは行ってるとは思うのだが……とにかく今は行ってみるしかない。
彼女達の消息が途絶えるまで……」

「待って…ラスターの話によれば、巫女が誰かと一緒だったって話は聞かなかった。
……だったら、オズワルドさんは……」

セリナの言葉に、エリオットもダルシャも何も言い返すことが出来なかった。



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