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「レイボーンっていうのはローダンの近くだよな。
ここだけ、大陸の反対側にあるんだな。」

「あぁ、ここからはカルボやパルメン行きの船もあれば、小島行きの船があってな。
それでけっこう栄えてるんだ。
あんたら、えらくここのことを知らないようだが、余所者かい?」

「あぁ、私達はポーリシアに住んでる。
姉さんはここに嫁に来たんだ。」

「なるほど、それでこんなに遅くなったんだな……
最初に言ったが、姉さんがここに来たのは、もう半年程前のことだ。
おそらくあんたの姉さんはもうここにはいないんじゃないか?
ポーリシアかペルージャに渡ったと考えるのが普通だと思う。
本当ならポーリシアに帰りたい所だろうが、旦那もそう考えるだろうからあえてペルージャに逃げたかもしれないな。」

「そ、そうだな、いろいろありがとうよ、爺さん。」



三人は老人に別れを告げ、町の宿屋に落ち着いた。



「爺さんの話によると、フレイザーの言う通り、俺達は逆に考えていたようだな。」

「逆って何のことだ…?」

ジャネットがすかさず横から口を挟んだ。




「俺達は、巫女がカルボからこっちへ向かったと思っていた。
だが、こっちが先だったんだ。
それに、カルボでは胡散臭い奴らが見られただけで、巫女らしき女は見られていないんだから、巫女はカルボとは違う方に向かったてことになる。」

「それじゃあ、このまま進んで行けば良いんじゃないのか?」

「でも、そうなると、巫女はどっちからここへ来たのかって話になる。
街道沿いに進んでいくと、引き返すことになるんじゃないか?」

「だけど、カルボから船に乗ろうと考えていて、その船が出た後だったってわかれば引き返すってこともあるかもしれないぞ。
しかも、追われる身だとしたら、おかしなルートを辿ることだってあり得る。」

「……それもそうだな。
それじゃあ、このまま街道沿いに……あ、どうする?
一旦、ローダンに立ち寄るか、それともパルメンまで行ってしまうか。」

「ローダンでセリナ達と落ち合って、レイボーンを確認してからの方が良いんじゃないか?
……それはそうと、まずはどこかで食事をしよう。
俺、もう腹ペコで倒れそうだ。」

泣き出しそうな顔でお腹をさするフレイザーに、ラスターとジャネットは苦笑した。



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