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「なぁ、フレイザー…
今日のことは、ばあさん達には話さないつもりなのか?」

「おまえはどう思う?
話す方が良いか、黙っとく方が良いか……」

「そうだな、俺なら……」

ジャックはそう言ったっきり黙りこむ。



「どうした?」

「……つまり、今後の成り行きを見てから考えるってことか?」

「そういうこと。
俺も迷ったんだ。
一応話しておいた方が良いかとも思ったけど、今後、いやがらせみたいなことがないなら、もう言う必要もないしな。
聞いたっていやな気分になるだけだからな……」

ジャックはその言葉に頷いた。



「そうだな……だけど、あいつら一体どこからばあさんのことを聞き込んだんだろうな?
全く、つまらないことしやがる。」

「よほど魔法使いが嫌いか、もしくはケーキが売れることが面白くない奴だろうな。
ジョーンズさんには、あいつらが誰なのかわかってるみたいだった。
それと、今後は奴らはもう何もしないだろうって言ってくれたんだ。」

「何もしない…?なんでそんなことわかるんだ?」

ジャックは不思議そうな顔をフレイザーの方に向けた。



「さぁ、それはわからないけど……まぁ、しばらくは様子をみてみようぜ。
とにかく、これでイリヤやおばあさんのこともなんとかなりそうだし、そしたらエリオットも戻って来られる。
あいつが戻って着たら、また新たに願い石の情報を探して……」

「そうだな…あ……」

「どうかしたのか?」

「い、いや……ちょっとな。」

ジャックは、イリヤの住んでいた村に石の巫女の護り人がいることを、セリナにまだ話していなかったことを思い出した。
そこに行けば、願い石のこともわかるかもしれない。
イリヤの村のことももっとしっかり聞いておこうと考えた。


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