第12話NG
 
OK


「ふいーっ」
「凄いです、レッド君!」

いやあ、と照れた様に頭を掻く。

その時何か倒れる音がした。グリーンだ。

慌てて二人はグリーンのもとに駆け寄る。

「おいっ、しっかりしろグリーン!」
「グリーンさん!」
「ううーん。ん? レッド…ルナ」

いつもの瞳に戻って起き上がるグリーンに思わず抱きつく。

「う……わ!」
「良かった……。良かった……」

引き剥がそうと思ったが、泣きそうな顔をしてくっつくルナに溜め息を吐き、すぐには引き剥がさなかった。

それを苦々しい顔で眺めるレッド。泣きそうなルナの手前、レッドとしても引き剥がせ無かった。

「よかった、もとにもどったな」

本当に良かったと思うが、ルナから離れて欲しい。切実に。

「…チッ! 今日のところはひとまず礼を言っとく。…助かったぜ…」

ルナを優しく引き剥がした後、立ち上がり体についた埃を取りながら言う。

レッドはもう少し素直になれよ、と思う。


NG


「ふいーっ」
「凄いです、レッド君!」

いやあ、と照れた様に頭を掻く。

その時何か倒れる音がした。グリーンだ。

慌てて二人はグリーンのもとに駆け寄る。

「おいっ、しっかりしろグリーン!」
「グリーンさん!」
「ううーん。ん? レッド…ルナ」

いつもの瞳に戻って起き上がるグリーンに思わず抱きつく。

「う……わ!」
「良かった……。良かった……」

引き剥がそうと思ったが、泣きそうな顔をしてくっつくルナに溜め息を吐き、すぐには引き剥がさなかった。

それを苦々しい顔で眺めるレッド。泣きそうなルナの手前、レッドとしても引き剥がせ無かった。

「よかった、もとにもどったな」

本当に良かったと思うが、ルナから離れて欲しい。切実に。

「…チッ! 今日のところはひとまず礼を言っとく。…助かったぜ…」

ルナを優しく抱き締めながら、立ち上がり体についた埃を取りながら言う。

「……今、なんか変な部分あったよな。って!! グリーン!! なんで『抱き締めながら』なんだよ!! 離せよ、このウニ!!」
「…………あ?」
「スイマセンナンデモアリマセンゴメンナサイ」
「レッド君、なぜにカタコト……」
(ルナには今の殺気見えなかったのか!?)
「……行くぞ」
「あ、はい!」
「ちょっと待った、なんで抱えて行っちゃうの!?」
「何か問題があったか?」
「大有りだよ!! さっき素直になれよ、とか思ったけど欲望には素直だな!!」
「欲望じゃない。煩悩だ」
「もっと酷いぞ、それ!?」
(キョウさんが待ちくたびれちゃいますよ……)
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