「悪ぃな、ルナ」
「いえ。それより早くこの人達を倒しましょう」

リュウとルナは背中合わせになって、囲むように自分達を睨むロケット団を一瞥した。
リュウはロケット団の裏切り者だ。しかもロケット団のあらとあらゆる情報を入手している。
勿論そんなリュウを野放しに出来るはずが無く。
たまたまリュウとルナが居合わせた時に見つかってしまったのだ。

ついでに、ミュウを手に入れられる可能性を持っているルナも共に捕まえようと襲ってきたのだ。
ルナはリュウを放っておけないのと、ロケット団を倒すと言うので逃げずにいる。

本当はそんな事、リュウは許したくないのだが、ロケット団が関わっているのならルナは自分が何を言おうとも向かっていくだろう。
それならばいっそルナと協力しようじゃないかとなり、今に至るわけだ。
そっちの方が何より安全の方法だ。どちらか一人が、この大人数に向かっていくのは無謀というものなのだから。

こんな時でも、愛しい人と背中合わせになるのは胸が高なった。
リュウはピカチュウを肩に乗せ、ウインディの入ったボールを構えた。
ルナもまた、ピカチュウを肩に乗せ、キュウコンの入ったボールを構えた。

背中合わせだからか、互いの体温、鼓動、これからの行動が伝わってくる。
わかる。今なら背中合わせのあいつ(あの人)のロケット団に向かっていくタイミングが。

リュウとルナは、同時に走り出した。

『show time!』



(きっと互いの気持ちは同じ)


格好いいリュウ君とカントー夢主を書くつもりが、あれ?
でも背中合わせの二人を書けたのは満足!ゲプ。

20121229
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