それはレッドとポケモンの話で盛り上がっていた時の事だった。

いきなりグリーンがこちらへカツカツと歩いてきた。

「あ、グリーン! って、えぇ!?」

かと思えば、私の手を引っ張ってUターンしたのだ。

なんかまるで私をレッドから引き離したみたいな……。

レッドは多分ポカンとしていたけど、振り向かなかった。

振り向いたらグリーンが怒りそうだったから。

「今日のグリーンは白衣にメガネなんだね」
「……」

何も答えてくれない。

まるでツッコミ役がいないボケ役の気分だった。

私はふと、立ち止まってみた。

「グリーンさ、もしかしなくても妬いた?」
「──!」

上目使いで私がそう言いきると、グリーンの顔はみるみる真っ赤になった。

あ、ちょっと可愛い。

私の顔が自然とにやついてくる。

「レッドと楽しそうに話してるの、妬いちゃったんだ〜」
「……別に、そういう訳じゃない」
「やだー、照れちゃって! ツンデレ、ツンデレなの!?」
「──っうるさい」

もっと真っ赤になったグリーンの顔を見て、私は顔をよりにやけさせた。

いやー、こんなグリーン珍しいね。

「大丈夫、グリーンの事はこのなまえちゃんがわかってるから!」
「だから別にそんなんじゃ無いと言っているだろう!?」

グリーンは迫力を出して怒鳴るが、真っ赤な顔で言われて私が怯むはずがなかった。

「でも、グリーンのそういうところも含めて……好きだよ」
「!」

私が淡く微笑んで言うと、グリーンは驚きで目を見開かせた。

その見開かせた目を、またいつも通りの細く鋭い目付きになる。

その草木が生い茂ったような緑の瞳に、吸い込まれそうで──

グリーンはポケットから何かを取り出した。

「それ……、グリーンと同じ形のペンダント?」
「……これをつけていろ」
「男避け、って事?」

うっすらと顔を赤くしただけで、グリーンは何も言わない。

意外と独占欲が強いのねー、なんて少し思ってしまう。

「ありがとう……、グリーン」

嬉しくなって満面の笑みでそう言うと、グリーンはすぐにそっぽを向いてしまった。

でもその顔は、真っ赤だったのは見逃すはずがなかった。


考えるより感じるキモチ
(貴方の愛を十分感じるわ)

title by Fortune Fate

花蓮さんよりリクエスト、独占欲の強いグリーンでした。
……独占欲が強い、のか?コレ。
微妙過ぎるものとなってしまいましたが、書き直しはいつでも受け付けています。
リクエスト&相互ありがとうございました(^^)
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