シルバー「なまえ。」


なまえ「…な、何?」


シルバー「グリーン先生との用事が終わったらねえさんのところに行ってくれ。」


なまえ「…?うん。」







私は頷いて、屋上を出て行った。


扉を閉めると、グリーンが手を離してスタスタと歩いていった。







なまえ「ちょっ、先生?」


グリーン「…早く来い。」







私はグリーンの後を追っていった。


科学準備室の扉の前に着くと、グリーンがドアを開けてくれた。







グリーン「入れ。」


なまえ「…ありがとう、先生。」







私が中に入ると、グリーンも後から入る。

グリーンが中に入ると、何故かグリーンは部屋の鍵を閉めた。






なまえ「何の用ですか、センセ?」


グリーン「…ッ。」


なまえ「説教なら手短にお願いします。」


グリーン「なまえ、さっきの授業のことで引きずってるのなら、悪かった。」


なまえ「……やっぱわざとだったんだ。」







グリーンは私が数学できないのを知ってて、私に問題を答えさせたことを言っているんだと思う。


わざとだったなんて、ブルー先生の言うとおりだ。

グリーンは鬼畜だ。








なまえ「で、先生は頭の悪い私に説教を?」


グリーン「…ああ。説教は説教だが…、」


なまえ「……!! った…。」







私はグリーンに詰め寄られて、壁に背中を打ち付けられた。

背中の痛みがじんわりと襲う。


この空気はマズい…。

そう思ったときは遅かった。


壁の両側にグリーンが手を付き、私の退路は塞がれた。







なまえ「グリーン…やめて。ここ、学校だよ?」


グリーン「鍵閉めてる。お前は誰の女だ?」


なまえ「はぁ?」


グリーン「お前の相手は誰だ?」


なまえ「んぅっ…!!」







グリーンがいきなり深いキスをしてきた。


息もすることも許されないような、隙のない深いキス。



酸素を取り込むために口を開けば、そこからグリーンの舌が侵入してきた。







なまえ「んっ…。」


グリーン「……ッ。」


なまえ「…っ、はぁ…はぁ…。」






やっとのことでグリーンが唇を離してくれた。

グリーンの顔を見ると、悔しそうに顔を歪める彼の表情が視界に映った。








なまえ「グリーン…?」


グリーン「…分からないか?」


なまえ「えっ…。」


グリーン「……はぁ。お前、シルバーと付き合ってるのか?」


なまえ「………はい!?」








グリーンは何を勘違いしているんだろう…?

私がシルバーと付き合ってる?







なまえ「どうしてそんなことを思うのですか?」


グリーン「お前、授業でシルバーと仲良さそうに話してたろ。さっきだってシルバーに抱きしめられてただろ。」


なまえ「あれは、シルバーがいきなり……!」


グリーン「あれは浮気じゃないのか?」


なまえ「…っ、浮気浮気って…。グリーンだってブルー先生と浮気してるじゃない!」


グリーン「……は?」







私が叫ぶと、グリーンがきょとんとした表情になった。


えっ…。

そんな顔されると逆にこっちが困るんですけどι








グリーン「お前…誰の情報だ?」


なまえ「シルバーから聞いたんだよ。噂だけど…。」


グリーン「…チッ、あの姉弟め。いいか、なまえ。よく聞けよ。シルバーの話はデマだ。俺はブルーと付き合っていない。」


なまえ「嘘!ブルー先生と仲良くしてたじゃない!最近、私に構ってくれないじゃない!」


グリーン「落ち着け。確かに最近、お前に構う時間は無かった。だがそれは、お前のためだ。」


なまえ「私、の……?」








グリーンは溜め息をつくと、ポケットから何かを出した。

右手を取られて、握らされた物は…







なまえ「ネックレス…?」


グリーン「今日、お前の誕生日だろ。」


なまえ「あ…。」


グリーン「忘れてたのか。ブルーにはコレを選ぶのに付き合ってもらっただけだ。」


なまえ「グリーン…。」







なんだ…。

私の勘違いだったんだな…。



そうだよね。

グリーンが浮気するわけないもん。







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