なまえ「シルバー、お待たせ!」 シルバー「なまえか。早かったな。」 なまえ「まあ先生に日誌届けるだけだったからね。シルバー、わざわざ付き合わせちゃってごめんね。」 シルバー「別に。相手がなまえだからだ。」 なまえ「狽ルぇ!?」 シルバー「い、いや、何でもない。忘れてくれっ!」 なまえ「う、うん…。」 どうしたんだろ…。 シルバーらしくない。 なまえ「それにしても、今日もいい天気だねぇ。」 シルバー「…そうだな。」 私は両手を広げて体を伸ばした。 屋上の空気はとても気持ちいい。 シルバー「なまえ、聞きたいことがあるんだ。」 なまえ「彼氏の次は好きな人でも訊いてくるの?」 シルバー「いや、違うんだ。お前……グリーン先生と付き合ってるのか?」 なまえ「え……?」 シルバーに言われた瞬間、私は頭の中が真っ白になった。 どうしてシルバーが知っているの…? なまえ「な、何言ってんの?」 シルバー「隠さなくていい。誰にも言わない。」 なまえ「……付き合ってるよ。」 シルバー「やっぱりな。」 なまえ「…何で知ってんの?」 シルバー「ブルーねえさんから聞いた。」 なまえ「ふーん……って、狽ヲぇ!?」 今、シルバー…ブルー先生のこと“ねえさん”って言ったよね? 一体どういうこと? シルバー「言ってなかったか。俺はブルーねえさんの弟だ。義理のな。」 なまえ「…唐突すぎてびっくりです。」 待てよ…。 シルバーがブルー先生の弟なら、ブルー先生とグリーンの関係だって詳しく知ってるんじゃないの? なまえ「シルバー!グリーンとブルー先生の噂…本当なの?」 シルバー「…分からない。ねえさんからは、何も教えてくれない。」 なまえ「そっか…。」 シルバー「グリーン先生のこと、気になるのか…?」 なまえ「うん…。グリーンのこと、信じてないわけじゃないの…。」 ただ、あんな噂を聞いた上で、あんなに仲が良さそうなところを見せ付けられたら、 私だって気にせずにはいられない…。 そう言うと、シルバーは私を抱きしめた。 なまえ「っ…シルバー!?」 シルバー「なまえ……グリーン先生やめて俺にしないか?俺なら浮気もしない。雪姫を不安にさせたりもしない。」 なまえ「シルバー…。」 シルバー「好きなんだ。なまえが。」 なまえ「…っ。」 グリーン以外の人に抱きしめられるのは初めてで、私はシルバーの体温にドキドキしていた。 そのとき、屋上の扉が開く音がした。 グリーン「おい。何をしている。」 なまえ「…っ!!」 この聞き慣れた、大人しい口調の男の声…。 私はシルバーから離れてグリーンを見た。 なまえ「グリーン…先生。」 シルバー「何しに来たんですか、グリーン先生。俺たちの時間を邪魔しないでください。」 なまえ「ちょっ…シルバー!?」 グリーン「…ほぉ。俺の目の前で堂々と浮気か。ご立派な度胸だ。」 シルバー「浮気?彼氏のいないなまえが浮気なんてできないだろう。」 グリーン「なまえ、お前は放課後に科学準備室に来いと言ったはずだ。」 なまえ「それは…。」 グリーン「来ないと思っていたら、こんなところでガキと浮気か。」 グリーンは私の目の前までやってきて、私を見る。 浮気…? 私は浮気なんてしてないし、だいたい浮気をしている本人に言われたくない。 私はグリーンを睨んでやった。 なまえ「…先生、シルバーとの時間が終わってからでいいですか?」 グリーン「…っ、今すぐ来い。」 なまえ「ちょっ…!!」 私はグリーンに腕を引っ張られて、引き寄せられた。 そのせいでシルバーとも離れてしまう。 グリーン「いいか、シルバー。ブルーから何を言われたのか知らないが、これはガキの遊びではない。お前のようなガキでは雪姫は愛せない。分かったな。行くぞ、なまえ。」 私はグリーンに腕を引かれて屋上の扉に向かった。 ・ |