「旋狼牙っ!」
「わっ! すごい、ね…!」
くるくると回される剣を眺めてヒサギが感嘆の声をあげる。戦闘中だぞ、というユーリの声すら無視して嬉しそうに笑う。
何度目だろうか。旋狼牙を使う度に感動されるのも、悪くはないが、戦闘的には迷惑である。ユーリは最後のひとりを昏倒させると、溜め息を吐いた。
「あのなあ…」
「だってユーリ、旋狼牙すごい! ぐるぐるって、どうやったら回せるの?」
ヒサギも手にした武具で試してみるが、ひょろひょろと一、二回だけ回ると、腕から武具が抜けて地面にからんと落ちる。難しそうに、額に皺を寄せて何度も旋狼牙を試したが、一度も成功することはなかった。
興奮気味に目を輝かせるヒサギにユーリはもう一度、今度は一際大きな溜め息を吐いた。
「……はぁ。まぁ…少しだけ教えてやるか」
そう言ってユーリはヒサギに旋狼牙を教えたが、その後、ヒサギは戦闘中に旋狼牙ばかりを使うのでした。
▽
とかね!くだらなっ(笑)
一度は旋狼牙すげぇって思ってしまうのは私だけではないはず。
そう言えばアスベルも旋狼牙って使えますよね。