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注意

こちらの赤司編はコメントの「赤司ならなんでもできそう」というお言葉が多々あったのでいっそうパラレル色を濃くしてその中の「子供もいそう」というネタを使わせていただきました。設定上赤司が母の立場なのであくまでパラレルということを片隅においていただけると幸いです。パラレルです。
ダメだわ、という方はどうかお引き返しを…!

笑って許せるから大丈夫というお心持ちでありましたら下からどうぞ!
長々とありがとうございました!













「では@@。この瞬間からお前の人生は余すことなく全て僕のものだ」

「それと同時に僕の人生も全てお前にあげよう」



付き合っている恋人と結婚するならばやっぱりムードがある場所でかっこよく決めたいと思っていた。しかし現実はあまりにも無情で、@@の理想はうまくいくどころか予想の遥か斜め上を通り越して空中で爆発。


………嫁になる予定だった方に先に、しかも滅茶苦茶男前にプロポーズされた@@の気持ちといったら。






現在の時刻はAM5時57分。あと3分も立てばクイーンサイズのベッドサイドにあるテーブルの上のアラームが鳴り出すわけだが、そのアラームより早く赤司は目を覚まし隣で健やかに寝息を立て続けている@@を飽きることなく見つめていた。


ーーー僕の旦那は何をしていても魅力的だ。
と常日頃から回りに言い聞かせている。寝顔も勿論含まれている。つまり飽きるわけがないのだ。


(でもそろそろ起こさないとね)


@@を起こすのは自分の役目とばかりにアラームを鳴り出す前に止めお役御免していただいたところで赤司は徐に@@に顔を近づけた。


「@@、朝だよ」


壊れ物を扱うような手つきで@@の頬を撫でてそっと@@の唇に自分のそれを重ね啄む。ーーーー空いた手で@@の鼻を摘まみながら。


「……」
「ん、」
「…!!…んぐっ…!!むっ…!!」



ガバァッ


「死ぬわァ!!!」
「おはよう@@」
「ゼェッ、お、お前は!!また!!」
「こうでもしないと起きないじゃないか」
「目覚ましの音で起きるから!」


酸欠間近の息苦しさに@@は赤司の肩をつかんで勢いよく起き上がった。赤司は悪びれることなく青白い頬にキスを繰り返している。
はーーー…と長く息を吐いて@@が息を整えたところで赤司は両目を閉じる。


「日課は?」
「…はいはい、おはよーございます」


赤司の細い顎をつかんで今度は@@からキスを送る。
毎朝手荒に起こされるが、キスのあとの赤司の目を幸せそうに細める笑顔で毎回それを許してしまうのが@@であった。




赤司家の朝は別に早くない。一般的なサラリーマンの家庭と同じくらいに起きて支度をして車で出勤。
主役は遅れてやってくる。社長という名の主役である赤司が会社に出勤するのは一般的なそれよりゆっくりなくらいだ。



「今日帰り何時だ」
「勿論定時だよ」
「…たまには遅くなるって聞いてみたいもんだな」
「家に@@とあの子がいるのにいつまでも会社にいるなんてバカみたいじゃないか」
「あっそ…」


苦笑いしながら@@は二人分の弁当を用意していた。
数年前、赤司家に婿入りしてしまった@@はただいま専業主夫という名の無職である。大学在学中にあちこちからプロサッカーのオファーがあったのだが、全て蹴った。いや蹴られた。


『僕の人生最初で最後の我儘だ。ずっと僕の傍にいろ』


仕事もしなくていい、ただ傍にいればそれでいい。
最初で最後と言われると断りにくく、人生あげると誓ってしまった手前@@はもう何も言えなかった。
働きたい気持ちがないわけじゃないが、このだだっ広い家に住んでいくにあたりやることはたくさんあるので退屈はしない。@@は家の問題児二人の世話で手一杯だ。

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