B



「うっそ!!!」
「やましい気持ちでいるからそうなるのだよ」
「……@@が口をつけた事実は変わらないわけだし…」
「寄越せそれを」
「嫌です」


ドン ドン ドォン


「…?」


ドォン ドォン


二人の喧騒に紛れ、どこからか太鼓のような音が聞こえてくる。
一緒に鈴のようなシャンシャン、という音も混ざって。
近くで祭りでもやっているのかと思ったが、それにしては季節が早いし音が聞こえてくるような範囲にそれらしい明かりもない。

今さらになって@@もこれはおかしいな?という考えになった。



「おいお前ら」








ドン!!!!!!!!!!







目の覚めるような大きな音がした。
今さっきまで遠くに聞こえていた音がすぐそばまで近づいてきたようなそんな音。
@@はひとつ舌打ちをして二人の手を引っ張ると音がしたほうとは反対に走った。


「えっえっ!?なになに何の音今の!!」
「おい@@!」
「なんかよくわかんないけどやばいかなーって思う。緑間時計見ろ!」


走りながら緑間はポケットから携帯を取りだし、時刻を確認した。


「6時のままなのだよ…」
「俺ら一時間くらい余裕で待ってたじゃん!」
「ここで問題でござる。緑間、6時の別名は」
「…逢魔ヶ時」
「逢ってるね、今俺らまさになんかに逢ってる」
「ええちょ、勘弁してマジでまた!?」


持ち前の運動神経で@@と高尾は改札を飛び越えた。
律儀な緑間が定期を通そうとしていたので無理矢理引っ張った。


「無賃乗車なのだよ!」
「やったな緑間ワルの仲間入りだ!」

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -